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「子育てを中心にしたい」 仕事と子育てを無理に両立しようとせず自分らしくキャリアアップした熊代さんの働き方

2024.01.29

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ヤマト運輸では、さまざまなバックグランドを持つ社員が、自分らしくチャレンジし活躍しています。社員の皆さんはどのようにして、自分らしい働き方を実現しているのでしょうか?

今回のテーマは「女性リーダー」。
自分らしくチャレンジし、活躍する、
ヤマトの女性リーダーたち。
そのキャリアの道のりには、いくつもの転機、迷い、決断がありました。
女性リーダーたちの歩みを振り返り、自分らしいキャリアアップのヒントを探ります。

 

城北主管支店 王子営業所
安全・事務担当マネージャー 熊代 浩子さん

2005. 9  集配アシストとして入社

2010.11 営業所の内勤に職種変更

2017. 4  キャリア社員に

2017.11  マネージ社員に

2020.10 王子営業所 副所長

2022.11 王子営業所 安全・事務担当マネージャー

子どもが小さい頃は、子育て中心の生活を

入社から現在に至るまでどのようにキャリアアップしたのでしょうか?

熊代さん

集配アシストのアルバイトをきっかけに、パート社員として2005年に入社しました。
2010年に営業所の内勤に職種変更してから現職の安全・日中作業マネージャーになるまでは、ずっと事務を担当していました。2017年4月にキャリア社員になって、その約半年後にマネージ社員になりました。

最初から業務役職者を目指していたんですか?

熊代さん

全く考えていませんでした。小さい子どもがいたので、子育てを中心にした生活をしたかったんです。
そのため、子どもが中学3年になるまでは4時間勤務にして、その後、7時間勤務にしました。

 

 

 

 

それなら、お子さんとの時間が取れますね。
お子さんが大きくなってから、キャリアアップを考えるようになったのですか?

熊代さん

キャリアアップというよりは、最初はこの会社で働き続けたいと思って、マネージ社員を目指しました。
そう思ったきっかけは、東日本大震災(3.11)です。被災地に物資を送りたいとお客さまが営業所に押し寄せました。その対応に当たりながら、ヤマト運輸は社会に貢献している会社だと実感しました。そういう会社で長く働きたいと思ったんです。
でも、特にこれといった実績もない事務のパート社員の私には、きっと無理だろうと思っていました。

そこからどのような変化や行動があったのでしょうか?

熊代さん

キャリア社員になってから、社員教育リーダーとしてGOPを対象に接遇を教えることになりました。自営業所だけでなく他の営業所にも教えに行くこともあり、教える楽しさややりがいを感じていました。

同時期に、主管支店主催の受付スタッフにスポットを当てたイベントが開催されて、クロネコメンバーズの入会促進に仲間と取り組みました。当時所属していた営業所に来店されるお客さまは、クロネコメンバーズに加入されている割合が低く、GOPの多くは端末操作に不慣れでした。

「難しい状況だからこそ、やる価値がある!」と思いましたし、当時の上司から「好きなようにやっていいよ」と言われ、俄然やる気になったんです!
端末操作が苦手なGOPに、手取り足取り教え、セールストークのマニュアルを作ったり、楽しく競えるような工夫をした結果、見事優勝!
イベント期間の終盤では、お客さまが来るとGOPが競って接客に出るようになっていました(笑)。

しかも、物品販売や受付美化など他のテーマに変わっても、何カ月も連続で優勝できました。お客さまからも接客がよくなったと評判が高まり、受付発送個数の増加にもつながりました。

「自分にも結果が出せるんだ」と自信につながり、本格的にキャリアアップを考えるようになりました。

 

主管支店の研修や本社人事主催の「女性所長育成プログラム」に参加

マネージ社員から業務役職者を目指したきっかけは?

熊代さん

当時の所長からの声掛けがきっかけです。本当に自分にできるのかと少し不安に思いましたが、「やってみよう!」と決心しました。声掛けがなければ、自分からは言い出さなかったかもしれません。

 

業務役職者を目指すにあたってなにか取り組んだことはありますか?

熊代さん

城北主管支店で、業務役職者を目指す人を対象にした研修がありました。
「職場で起きている問題について何が根本的な原因だと思うか」「それをどうやって解決するか」など、考え方や課題の見つけ方を教えてもらいました。また、役職者になるためには、なによりも人柄が大事だということを学びました。

副所長時代には、主管支店で開催されていた副所長会議を活用して業務の幅を広げていました。
営業所に副所長は1人だけなので、業務範囲ややり方に迷うことがありましたが、別の営業所の副所長がどんな仕事をしているのかを知り、自分の営業所の業務に活かすことができました。横のつながりができたのもよかったです。副所長時代には、所長の動きを見て、営業所全体の業務を見る訓練をするようになりました。

点呼では相手の目を見て話すことを大切にしています

熊代さんは本社人事主催の「女性所長育成プログラム」も受講されていますね。

 

熊代さん

はい、当時周りに女性の所長や役職者を目指す人がいなかったので、同じ境遇の人と交流を持ちたいと思って参加しました。様々な部署の方がいましたが、参加者の皆さんの頑張りに刺激を受けたり、「自分にはここが足りない」などの気づきがあって、参加して本当に良かったです。

業務役職者になってから、子育てとの両立は大変でしたか?

熊代さん

私は、子どもが中高生になった頃から役職者を目指したので、両立が難しいとは感じませんでした。むしろ、「頑張りすぎないように」と心配されるほどで、逆に子どもに支えられました。

振り返ってみると、子どもが小さい頃に子育てを優先して良かったと思っています。短時間勤務にしていたので、今でも娘が「小さい頃、よく友達を家に呼んで遊んだことが嬉しかった」と言ってくれます。子育てが落ち着いて、何歳からでも、役職者を目指すことができるのがヤマト運輸の良いところだと思います。

 

どんな小さな要望にもすぐ対応!社員からの信用・信頼が何よりも大事

現在は王子営業所※の安全・事務担当マネージャーをされていますね。どのような業務をされていますか?

王子営業所は約160名のSDが在籍する大型集約拠点。拠点長のもと、責任範囲を4つに分けて、各マネージャーを配置しています。

詳しくは、2023年7月号 特集「一人ひとりの仕事がつながって みんなが働きやすい職場をつくる ネットワーク・オペレーション改革編」をチェック。

 

 

熊代さん

在籍している約160名のSDが事故を起こさず安全に業務ができるように、SDの朝礼や点呼、車両点検の確認、添乗指導など安全に関する業務と、受付を含む事務業務全般を担当しています。

 

大勢のSDをまとめているんですね!マネージャーという業務に不安はありましたか?

熊代さん

ドライバー経験や知識もなく、しかも女性が受け入れられるのかと、最初は不安でした。

 

どうやって不安を解消したんですか?

熊代さん

まずは信頼関係を築くために、社員からの要望には、どんな小さなことでもすぐに対応することを心掛けました。

小さなことだと思って後回しにしてしまうと、「あの人に言ってもやってもらえなかった」と、信頼を失ってしまいます。一つ一つをしっかりと積み重ねることで信頼してもらえますし、私から何かをお願いした時も聞いてもらえるようになると思います。これは、副所長時代にも上司だった高瀬所長から学んだことで、今も大事にしています。

あとは、一緒に汗をかくことも大事だと思っています。誰かが困っていたら、「一緒にやろう」と声をかけます。デスクワークでやらなければいけないことは山ほどありますが、とにかく社員を優先!マネージャーになってから、よりその姿勢を忘れないようにしています。

社員からの要望で、、スロープの曲がり角にミラーを設置

SDの安全意識を徹底させるために、どのような取り組みをされていますか?

熊代さん

毎日160名のSD一人一人の目を見て、出庫するときは「お願いします」、帰ってきたら「お疲れ様です」と言います。少しいつもと違う様子の人には、「疲れがたまっている?」「風邪ひいた?」などと声を掛けてます。

マネージャーになってから、何か心境の変化はありましたか?

熊代さん

社員からの信用・信頼がとにかく大事だと、改めて感じています。当たり前のことですが、一人に伝わらなければ大勢に伝わることはなく、個々の社員をしっかり理解しなければ、皆を束ねることはできません。役位が上に上がれば上がるほど、一人ひとりをしっかりと見る必要があります。そのためにも、社員一人ひとりの要望にしっかりと対応するということを、これまで以上にやっていきたいです。

業務役職者になってよかったことはどんなことですか?

熊代さん

例えば、事故を起こしてしまったSDに対して添乗指導するなど、一緒に改善に取り組んでいくと、運転がどんどん良くなって絆も深まっていきます。人の成長を感じると「今の仕事をしていてよかった」と、心から思います。

逆に、何か悩みはありますか?

 

熊代さん

マネージャーになった当初は、知識も経験もなく、すべてを一生懸命やりすぎて、時間が足りないのが悩みでした。でも、一度身体をこわして休んだ経験から、優先順位を付けて取り組み、無理をしすぎないようになりました。体をこわした時には、SDはじめ皆がすごく心配してくれました。自分が無理をすれば、かえって周りに迷惑をかけてしまうので、自己管理が大事だと学びました。

 

仕事の壁を乗り越えるために大切なことは何だと思いますか?

熊代さん

「たくさん失敗すること」だと思います。失敗から学んでいくしかありません。例えば、報告書の作成なども最初はすごく時間がかかりましたが、経験するうちに、要領をつかみスピード感を持ってできるようになってきました。

 

 

熊代さんのワークライフバランスの秘訣は?

熊代さん

オンとオフの切り替えをしっかりすることです!私はおしゃれなインテリアグッズを集めることが好きで、オフはお気に入りの家具などに囲まれた空間で、好きな音楽を聞いてリラックスしています。自分の心を満たすことで、人に優しくできると思います。

 

熊代さんお気に入りのインテリアを集めたリラックス空間

キャリアアップを検討している人にメッセージをお願いします。

熊代さん

ヤマト運輸の仕事が好きで長く働きたい人には、キャリアアップという選択肢があります。
私は、事務のパート社員として入社し、子どもが小さい時は子育てを優先して、子育てがひと段落してからキャリアアップの道を選びマネージャーになりました。いつからでも挑戦できるのが、ヤマト運輸の良いところだと思います。「私なんて無理」と思わず、やりたいと思ったらぜひ挑戦してほしいです。

上長からのコメント

王子営業所
所長 高瀬憲孝さん

一生懸命なところが評価され、熊代さんのお願いを断る社員は1人も居ません。掲示物や安全面の注意喚起を促す貼り紙作りなどでは、私では思いつかないような熊代さんならではの視点が活きています。社員からも好評で、しっかり注意喚起できています。安全・事務担当マネージャーとしてのスペシャリストになることを期待しています。

ピクトグラムを使って誰が見てもわかるように

 

王子営業所
安全担当SD 樋山 雄輝さん(左)、鈴木 健さん(右)

熊代さんは、相談するとすぐに対応してくれます。車両管理のための部品の手配など、何でも相談しやすいですね。以前少しケガをしてしまった時には、すぐに病院に連れて行ってくれて、とても親身になって付き添ってくれました。

城北主管支店
主管支店長 櫻岡健司さん

熊代さんは「社員のために」と動ける人。役職者として一番大事なことが分かっています。ただ一直線で、頑張りすぎてしまうところがあるので、時々ブレーキを踏むことも必要です。最近は一人で抱え込みすぎないように、仕事のやり方が変わってきました。

技量は後からついてくるので、いっぱい失敗して、そこから成長してほしいなと思います。所長は、一握りのスーパーマンがなるのではなく、なりたいと思った誰もが目指せる環境づくりが必要です。熊代さんらしい所長像を作ってほしいですね。

 

城北主管支店のリーダー育成の取り組み

業務役職候補者を対象に、研修を実施しています。課題の見つけ方や解決方法などを学ぶ内容で、自分の業務だけでなく、全体を見渡すために「視座を上げること」を大きな目的にしています。

また、営業所の所長になる前に、経験豊富なベテラン所長の下で、副所長やマネージャーとして十分な経験を積んでから所長になってもらうようにしています。男女問わず、誰もが役職者を目指せるような環境作りに取り組んでいます。

安全担当SDの皆さんと

受付担当の皆さんと

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コメントはこちら!
    • 275世代さんより

    札幌主管支店 品質担当

    私も地域では数少ない女性業務役職者の一人ですが、新卒入社で、入社を決めた時から業務役職を目指していました。能代さんは本当にすごい!パート入社でキャリア、マネージになって業務役職者になる、初めから目指していたわけじゃなく、柔軟に思考と働き方を変化させられる能力の高い方だと思いました。また、仕事の出来る出来ないの差は行動力の差だとよくわかる記事でした。主管支店長が同期の櫻岡主管支店長だったので嬉しくてコメントさせていただきました。
    私は業務役職になってからの方が働きやすく、やりがいを感じています。「いつからでも挑戦できる」という言葉に勇気をもらった女性たちにぜひ役職にチャレンジして欲しいと思っています!

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      • テストさんより

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