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「カーボンニュートラル」の基礎について学ぼう

2022.11.28

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今、世界中の国々が取り組んでいる「カーボンニュートラル」を知っていますか?

 

私たちがこの先の未来も豊かな地球で暮らし続けるための世界全体の目標で、日本でもさまざまな取り組みが進んでいます。

 

冊子版の連載「お客さまとともにカーボンニュートラルに挑む」では、これからのヤマト運輸にとって重要なカーボンニュートラルについて、わかりやすく解説しています。

 

今回の記事では、10月号から12月号に掲載した、カーボンニュートラルの基礎知識から、カーボンニュートラルに向けたヤマト運輸の物流効率化の取り組みまで、まとめて紹介します!

 

「カーボンニュートラル」って何?

温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることです

工場や自動車などから排出されるCO2の量と、植物の光合成で吸収されるCO2の量がつりあっている下図のような状態です。温室効果ガスにはCO2以外にもメタン、一酸化二窒素、フロンガスなどがあります。

 

どうしてCO2を減らすことが大事なの?

排出されたCO2は、吸収されるまで100年以上大気中に居座り続け、地球温暖化を引き起こします。このまま気温が上昇し続ければ、海面上昇や異常気象など、私たちの生活が脅かされてしまうことが考えられます。

さらに詳しい解説は、環境省の脱酸素ポータルをご覧ください

 

どうしてカーボンニュートラルを目指しているの?

地球温暖化を引き起こすCO2の排出をゼロにし、地球の気候変動を止めるためです

2015年に、国連は「持続可能な開発目標 SDGs」を打ち出しました。SDGsは、豊かな地球を未来に残し続けるために17の目標を定めたもの。カーボンニュートラルは、その13番目の目標である「気候変動への対策」の一環です。

 

 

気候変動の主な原因である地球温暖化を引き起こすCO2の排出を2050年までに実質ゼロ※にするため、日本を含めた120以上の国と地域が協力して取り組みを進めています。

 

実質ゼロってどういうこと?

CO2をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、植物の自然の活動による「吸収量」を差し引いて合計をゼロにすること。
SDGsについてもっと詳しく知りたい方はコチラ

 

カーボンニュートラルが進んでいるのはどんな国?

1.フィンランド
公共交通機関の利用で、自動車のCO2排出を削減!

自動車が移動手段の8割を占めていたフィンランド。鉄道やバスなどさまざまな交通サービスが利用しやすくなる仕組み「MaaS」が整備され、公共交通機関を利用する人が増えています。

2.デンマーク
80%が再生可能エネルギー!CO2排出量が少ない発電を実現した企業も

デンマークのエネルギー企業では、グリーン・エネルギーでの発電を推進し、1991年に世界最初の洋上風力発電所を建設。2019年には発電電力の80%を再生可能エネルギーが占めるまでになりました。
※グリーン・エネルギー…太陽光・風力・水力などから作られるCO排出量が少ないエネルギー

“お客さまとともに”ってどういうこと?

カーボンニュートラルの実現には、サプライチェーンの各工程で温室効果ガス削減に取り組むことが大切です

事業者の活動には、自社だけでなく、たくさんの事業者の活動が関わり、それぞれの工程でCO2を排出しています。このようなサプライチェーン全体のCO2排出は、下の図で示すScope1Scope2Scope3に分けて考えられています。

自社の取り組み(Scope1)だけでなく、間接排出(Scope2、Scope3)も減らすことが必要になるのです。

Scopeについての詳しい記事はコチラ

サプライチェーン全体ではどんな風にCO2が排出されているの?電子機器の製造プロセスを例に見てみよう!

下のイラストは、サプライチェーン全体で起きているCO2排出を、Scope別にわかりやすく見える化したものです。

※クリックして拡大

イラストの左側がサプライチェーンの上流(原料調達~製造など)、右側がサプライチェーンの下流(製造した製品の保管や、私たち消費者の生活など)を表しています。

 

イラストの中央では、自社工場の稼働(Scope1)や本社オフィスで使用する電力の発電(Scope2)によるCO2排出が発生しています。

 

そして、私たちが担っている原料や製品などの輸配送(Scope3)でも、CO2が排出されていることが分かります。

メーカーが、電子機器を製造してから消費者が使用するまでには、部品の調達から工場やオフィスでの作業、製品の配送など、様々な場面でCO2が排出されています。そのすべての工程で、温室効果ガス削減に取り組むことが大切です

 

ヤマト運輸の物流効率化の取り組みがお客さまのカーボンニュートラルの実現につながっている

CASE1 環境にやさしい輸送方法に転換する「モーダルシフト」※1

温室効果ガス排出量の少ない鉄道による幹線輸送とトラックによる集荷・配達を組み合わせた、コンテナ単位の貸切輸送を実施。
A社さまの事例では、関東から新潟への輸送方法を切り替えることで、年間CO2総排出量の70%分の削減が見込まれています※2

※1 モーダルシフト:トラックなどで行っている貨物輸送を、環境負荷の小さい鉄道や船舶の輸送に転換すること
※2 年間輸送総量15,480t、輸送距離約326km、サプライヤー6ヵ所から発送した場合

 

Before

After

CASE2 クロネコメンバーズ・EAZYの活用で再配達を減らそう!

クロネコメンバーズEAZYの機能を使って、受け取る場所や時間を事前に設定・変更したり、宅配ロッカーや、置き配をご利用いただくことで再配達が減らせます。効率良く荷物を受け取ることが、温室効果ガス排出量の削減にもつながっています。

 

Before

After

CASE3 物流効率化・在庫最適化で、サプライチェーン全体のCO2排出削減

流通機能や物流拠点を結ぶ幹線ネットワークなどの経営資源を活用し、物流拠点を見直すことで、輸送機能を最適化・多機能化します。サプライチェーン全体を最適化することで、お客さまのサプライチェーンのCO2排出量削減につながっています

 

 

Before

After

ヤマト運輸の物流効率化の取り組みは、お客さまのカーボンニュートラルの実現につながっているのです。

カーボンニュートラル実現のために一人ひとりができること

2050年までにCO2排出量実質ゼロを達成する。このカーボンニュートラル目標を実現するためには、私たち一人ひとりが、それぞれの生活で環境を意識して行動することが欠かせません

どんなことがカーボンニュートラルの実現につながるのか、事例を紹介します

 

EV(電気自動車)
ガソリンや軽油を使わないので、走行時にCO2を排出しません

 

LED照明

一般的な蛍光灯と比べて長寿命・省電力で、 約70%のCO2削減が可能です。

こまめに電源OFF
部屋を出るとき、電子機器を使用しないときは電源をOFFに。

「未来より先に動け」シリーズの新しいCMがスタートします!

新しいCMのテーマは「私たちは、お客さまと共にカーボンニュートラルに挑み続けます。」です。
新しいCMの情報はこちらから!

いかがでしたか?

 

車を使いCO2排出をする事業者として、ヤマト運輸ではこれからもカーボンニュートラルの実現に向けて、様々な取り組みを進めていきます。

 

皆さんもぜひ、身の回りでカーボンニュートラルにつながっている物事がないか、目を向けてみてください

 

YAMATO NEWSでは、これからも「お客さまとともにカーボンニュートラルに挑む」をお届けしていきますので、お楽しみに!

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