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【社長メッセージ】アンテナを張ろう

2024.05.29

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昨年秋、プライベートで欧州に出向く用件があったため、数日間の休暇を取って2カ国に滞在した。滞在にあたり、空港からホテルまでの移動手段や朝食以外の食事場所の確保、ちょっとした観光ルートの設定を含め全て自分で手配した。インターネットで検索すればほぼ全ての対応方法が見つかり、日本で事前に予約するなり現地で手段を確保するなりして、私の不十分な英語力でも滞在期間を無事に過ごすことができた。食事については、Webサイト上でレビューを見ながら選んでそのまま予約でき、移動についてはUberを使えば行き先の説明が不要で、希望すればドライバーから話しかけられることもなく目的地まで辿り着くことができ、アプリ上で精算が可能である。ロンドンでは、オイスターカードという日本のSuicaのようなカードを入手することで、地下鉄にもロンドンバスにも乗車可能であり、GoogleMapの検索結果を見ながら目的地に向かうことができる。かつての海外旅行は旅行会社に手配を依頼し、設定されたルートで滞在するというスタイルであったが、現在は、事前に自身で予習して行きたい場所や得たい体験をリストアップし、現地ではスマートフォンを片手に行動するというスタイルが生まれているように思う。

 

先日大阪に出張した際、早朝から当社の営業所の窓口にスーツケースをお持ち込みいただいている数人の外国人旅行者をお見掛けした。以前は来日されても宅急便は使わず、ご自身で多くの荷物を持って移動されている光景を見ることが多かったが、現在は事前にSNS等で日本の情報を予習されているため、滞在中に荷物を宅急便として預けることへの抵抗感が少なくなっているようだ。他にも大阪では同様の事例があり、民泊として利用されている住宅の近所にある当社の営業所がSNSで紹介されており、多数の外国人観光客の方々に早朝からご来店いただいているとのこと。荷受けに関しては、早朝から開店するなどの対応を現場でしているが、スマホで簡便に発送手続きができ、登録したクレジットカードで精算できる仕組みを早くリリースしてほしいとの要望を現場からいただいた。これは大阪のマネージャーの皆さんが現場の変化や新しい情報にアンテナを張ってくれていたからこそ気付けたことであろうし、それに基づいて実態や原因などを調べたからこそ見えてきた事実である。羽田空港第3旅客ターミナルにある当社受付カウンターも、毎日多くの訪日外国人の方々にご利用いただいている。お客さまの動向を正しく把握し、この領域への対応スピードを上げる必要がある。

 

同じ光景を見るにしても、疑問や関心を持って見るか否かで次の行動は変わる。世の中の変化やお客さまの行動の変化に気付き、なぜそのような変化が起きているかについて仮説を立て、対応策を検討し実行する。現場がそのような嗅覚を持ってくれていて、その情報に関心を持つマネージャーがいて初めて、会社としてタイムリーに対応ができる。そんな感度の高い企業になりたいと思う。そのためには、お客さまと接しているセールスドライバーの皆さんを始めとしたフロントの方々とマネージャー層との間のコミュニケーションが必要だろう。日々のちょっとした会話から得られる情報や疑問を大切にしたいものである。

 

 

 

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中部統括の地域経営セッションにて(2024年4月ロジポート名古屋)

 

 

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社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。

 

 

 

 

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