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【社長メッセージ】外を向くべき時

2024.04.25

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お客さまから手紙をいただくことがあり、もちろんその全てに目を通しているが、中にはお客さま自身が当社のサービスを通して受けた悪い体験を直接社長に苦情として伝えたい、と筆を執ってくださったものもある。このような苦情の内容を読んで気付くことは、お客さまは当社が起こした不手際に対する不満を訴えているのではなく、不手際への事後対応の悪さを訴えているということである。客商売では、エラーを少なくすることが大切であるが、より重要度が高いのは、目の前で起きてしまったエラーに真摯(しんし)に対応することである。しかし、役職者やそれに準ずる人がその対応を怠っている、または対応しているがお客さまの立場に立っていないことがある。その場合、お客さまのマイナス体験はさらに大きく増幅していくことになる。

 

お預かりした荷物を破損させてしまった、お約束の日時にお届けできなかったなど、お客さまの期待を裏切る事態を起こしてしまった場合、まずは速やかにその事実を伝えた上でお詫びをし、そして当社として行える対応を提案することが必要である。その提案で納得いただけるのであれば、速やかにその内容を実行し、お客さまのマイナス体験を少なくともその事案が起きる前の状態まで戻すことが、客商売として最低限行うべきことである。それができなければお客さまを失うことになることを当然自覚すべきであるし、それを理解できていない人が増えているのだとすれば、当社は客商売から相当遠い会社になっている。それは会社が内向きになっていて、社内の論理を優先させる仕事の進め方になっているということであろう。

 

その状況からいかに脱却するか。荷物事故の発生を減らそう、荷物事故費を削減しよう、という運動を企画されそうだが、それは内向きの発想である。荷物事故費とは最終的にお客さまと示談した結果の当社負担額なのであって、それを減らそうという思想はコストを抑えようという内向きの論理であり、お客さまの立場に立った対応にはつながらない。まずは、当社のエラーによってお客さまにどれくらいの損害を与えてしまったのかを量る想像力を持つこと。その上で、それを取り返す提案や対応を行うこと。これに真面目に取り組むことが、お客さまに前向きな提案を差し上げることにつながっていくように思う。よってこの領域は「営業」セクションが管掌し、その上でいかに品質を高めるか、エラーを防ぐ仕組みをつくるかを「品質向上」のセクションが担うべきであろう。

 

個人のお客さま、法人のお客さまのいずれに対しても、お客さまの立場に立って物事を見てみる、考えてみる。その上で、当社として取るべき行動を起こすということを始めてみよう。

 

 

 

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社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。

 

 

 

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