【社長メッセージ】縁を生かす
2023.12.25
新年あけましておめでとうございます。皆さんにとって、新しい年がより良いものであることを祈念しています。
さまざまなアイデアを基に世の中になかった新しいビジネスモデルを創ろうと、多くの新興企業が生まれている。当社もそのような有望な新興企業に出資して支援をする「クロネコイノベーションファンド」を運用しており、その中で既に12社の新興企業に出資し、彼らの成長を支援している。新しい価値を生み出すことを「ゼロイチ」と表現することがあるが、本当にゼロから新しいものを生み出すことは容易ではない。「宅急便」も世の中に新しい価値を提供したイノベーションであるが、基盤となったのは当社が関東一円でネットワークをつくっていた「ヤマト便」のビジネスモデルや百貨店配送のモデルであり、決してゼロから創り出したわけではないように思う。当社のような大企業に勤めていると、さまざまなアイデアがあってもそれを形にできない、よって新興企業に移籍して自分の力を発揮してみたいと言う方もいる。それを否定するつもりはないが、本当に新興企業だけが新しい価値を生み出す場なのだろうか。資金や利用できる経営資源の少ない新興企業より、より多くの経営資源を有している大企業の方が、新しい価値やビジネスモデルを生み出すのに適しているのではないか。それは資金調達の面だけではなく、さまざまな人脈を活用して、アイデアを形にするためのチームを組成できることが大きいように思う。
本年4月から就航する当社の貨物専用機(フレイター)もいよいよ実機が到着し、運航を委託するJALグループのスプリング・ジャパン社で採用したパイロットの皆さんの訓練飛行が始まっている。当社が貨物専用機を持ち、首都圏と北海道、北九州、沖縄の間を運航することに対して、各地域のさまざまな産業のお客さまから期待の声や要望が集まってきている。この貨物専用機導入のプロジェクトは、当社の努力だけでは成就できなかったプランであり、JALさまをはじめさまざまな企業の皆さまにご支援いただき、チームとして検討を進め具体化できた案件である。
当社が導入を進めているEVについても、当初関心の薄かった日本国内の自動車メーカーに徐々に輪の中に入ってもらうことができ、日野自動車さまと共働した念願のウォークスルータイプEVの完成、三菱ふそうトラック・バスさまのeCanter導入にたどり着くことができた。当社チームが発案、提唱してきた交換式バッテリー導入についても、昨年10~11月のJAPAN MOBILITY SHOWにて発表され、当社で試用が始まった。これらのプロジェクトも、さまざまな企業や大学との連携によって具体化することができた。
当社が新しいことにチャレンジする意思を持ったとき、共に取り組みたいと手を挙げる方々がいてくださることは、当社にとって大きな財産である。常におごらず謙虚な姿勢で、しかし志は高く、このようなご縁を大切にする会社、大切にできるビジネスパーソンでありたいと思う。
※PDFデータは社内用のパソコンからのみ開けます。
貨物専用機 初号機のお披露目会にて (2023年11月 成田国際空港)
社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。
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