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【社長メッセージ】「営業」とは?

2023.09.27

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「営業」や「セールス」というと、TVドラマなどではネクタイを締めた営業担当が顧客を訪問して商談を行うシーンが表現される。当社は、宅急便を始めて以降はセールスドライバーがフロントとしてお客さまの前に立ち、当社の窓口となって営業活動を行うというビジネスモデルである。営業担当が営業から集配作業、集金その他の業務までをマルチに行うからセールスドライバーであり、そのモデルが当社の成長の原動力であったように思う。ただしそれは、セールスドライバーがすべきことを明確にし、本来の営業活動を可能にする仕組みや環境をつくってこそ機能するように思う。

 

現在当社がお預かりしている荷物のおよそ半数は法人支店での取り扱いであり、日々の出荷数量が大きいため営業所では集配を行っていない。この領域については法人営業体制の構築が完全に必要で、専門の営業担当を置いて営業活動を行うことになる。ということは、残る半数が営業所でお預かりしている荷物ということになる。

 

一口に「営業」といっても、やるべきことはたくさんある。お客さまとのコミュニケーションについては、日々の配達業務の際に対面できるチャンスがあるが、せめてその企業がどんな商売をされているのか、どんな荷物が届いているのか程度は関心を持つべきだろう。仮にお話ができる関係を構築でき、当社に関心を持ってくれたとしても、それで契約が成立するわけではない。お取引の前提となる条件をヒアリングして、当社としてご提供できるサービスを説明しなければいけない。その提案に興味を示していただければ、運賃・料金やその他課金項目の設定などをお見積書として作成し、再度ご提案差し上げる流れになる。合意いただけたとしても、契約書の締結や支払い条件の確定など、企業間取引の上で必要な事項のすり合わせを行って初めて、取引をスタートできることになる。

 

さて、これを全部セールスドライバーがやりますか?もうおわかりの通り、それは無理なお話である。今だからということではなく、昔から営業活動が活発な営業所や主管支店は、セールスドライバーと支援チームの分業体制を取っていた。その営業チーム体制を構築すべきであろう。

 

フロントの皆さんの日々のお客さまとのコミュニケーションから生まれる情報を元に、どのお客さまに会いに行くべきかを考える。逆に出荷データを元にお話をすべきお客さまを抽出し、フロントに伝える。日々のコミュニケーションを越えて、今日はお客さまに少し提案したいという時に、手ぶらで話せる人は皆無である。であれば簡単なプレゼン資料を作ってくれる担当が必要である。成約できた後、諸々の手続きを専門のチームがオンラインでも担当してくれればセールスドライバーは安心である。お客さまにとっての「近さ」や「レスポンス」はフロントのセールスドライバーが請け負い、お困りごとや相談に対応するための「深さ」や「専門性」は営業支援チームが請け負う。組織的に対応できる仕組みをつくり、お客さまとの関係を良いものにしたい。

 

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永年勤続表彰式典にて、 広島主管支店の社員とご家族と(2023年9月 都内)

 

社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。

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