すべて

【社長メッセージ】おかげさま

2023.05.29

  • 4,699
  • いいね(151

先日、セブン-イレブン・ジャパンさまからご招待いただき、セブン-イレブン50周年式典に出席してきた。1973年11月にヨークセブンとして運営会社を設立し、翌1974年の5月にフランチャイズによる第一号店である豊洲店をオープンされたのがセブン-イレブンの出発点である。当時の我が国は高度経済成長期で、総合スーパーを中心とした大型店が消費の中心になろうとしていた時代の中、既存の中小小売店に着目し、その近代化と活性化を創業の理念として掲げてビジネスモデルの創出に取り組んだ。これは非常にイノベーティブな挑戦だったと言え、結果的にコンビニエンスストアという全く新しい価値ある業態を生み出すことになった。

現在では日本国内だけで21,000を超える店舗数を有するチェーンストアであり、まさに我が国が誇るインフラとしての存在であることは言うまでもない。宅急便のサービス開始が1976年1月なので、ほぼ同じ時期にスタートした同志として感慨深いものがあるように思う。当初は他社の宅配便の窓口をされていたが、全店で宅急便の取り扱いに変更するという意思決定をしていただき、それ以来長年にわたる、当社の大切なお客さまである。

その式典の冒頭で、本年3月にお亡くなりになった伊藤雅俊氏を追悼する時間が設けられた。イトーヨーカ堂の創業者であり、セブン&アイ・ホールディングスの名誉会長として98歳の天寿を全うされた。過去にセブン本社に商談に伺った際、何度かお見掛けしてご挨拶させていただいたことがあり、その都度すてきな笑顔で対応してくださったジェントルマンであった。稀有な経営者が旅立たれたことを非常に感慨深く、その追悼の時間を過ごさせていただいた。

その功績を振り返る動画の中で、伊藤氏がよく使われていた「おかげさま」という言葉が取り上げられていた。お客さまはお店に来てくださらないもの、商品を並べても買ってくださらないもの、取引先は売ってくださらないものだと考えなさい。商売が上手くいったとすれば常に「おかげさま」という感謝の気持ちを持ちなさい、という「商いの心」というべき考え方を持ち、それを社内に説かれていたのだろう。心の根っこに何を持つかということはとても大切なことなのだと思う。

宅急便というサービスも3年後には50年の節目を迎える。発売からさまざまな変化対応を行ってきたからこそ長らくご利用いただけているサービスになっているのであるが、さらにその成長を続けるためには、変えるべきこと、新たに創るべきこともある。その変革のときにも、ヤマトパーソンとして心の根っこに持つべきものを大切にしたいと思う。

 

PDFでご覧になる方はこちら

※PDFデータは社内用のパソコンからのみ開けます

北関東地域の地域経営セッションにて、拠点の集約方針を議論(2023年4月)

社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。

151