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【社長メッセージ】正しいリーダーシップ

2023.04.26

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私がお客として商品を購入したり、サービスを利用したりする体験の中で、「電話をかける」という行為をしなくなって久しい。オンラインショッピングではもちろんであるが、ホテルや列車の予約、最近では理髪店の予約やゴルフ練習場の打席の順番待ちですらスマートホンで完結できるようになったため、電話をかける機会が激減したのだと思われる。

さて当社の提供サービスはどうだろうか。お客さまからのご用命やご要望をお受けする仕組みとして、コールセンターのような有人対応やアプリ、Web経由の受付、AI対応による受付など、複数の選択肢をご用意しているが、いまだに電話による対応が圧倒的に多いように思われる。再配達受付など、インターネット経由で受け付ける仕組みを提示できている内容への電話本数は減少しているが、お問い合わせや苦情は電話窓口でお受けすることが大半であるし、電話がつながらない、折り返しの連絡がないなどのご不満をお客さまに与えてしまっているのが現状である。クレームや荷物事故など、すでにお客さまにご迷惑をおかけしてしまっている事項については、特に速やかに対応し、マイナス体験をせめてプラマイゼロまで失地回復させることが商売の常識であるが、まだまだ課題山積である。

先般北海道で開催した経営会議で千歳主管支店サービスセンターと、コールセンターで取り組んでいる内容を教えてもらったが、この課題へのゴールに近いのではないかと思えたので共有したい。彼らは受電した苦情や荷物事故に関する内容を、基本的にその場所で完結して対応することを目指しており、営業所にスルーして投げることをやめようと取り組んだ。事例をカテゴリー毎にパターン化して標準化したり、お客さまへの補償内容を提示する権限を付与することで、苦情をお聞きした場所で解決できる方法を模索し、お客さまに説明や提案できるスキルを磨いたとのことだった。もちろん誰にでもできるわけではなかったが、主管支店内のそのような経験やスキルを持った方々でチームアップすることにより、かなりの部分がワンストップで対応できるようになって来ている。

 

これはお客さまの不満を小さくすることにも寄与しているし、営業所の負荷も軽減できるように思う。この取り組みは千歳主管支店管下だけでなく、まずは北海道全体での取り組みにできるだろうし、全社での仕組みづくりの上でも学ぶべき点が多いように思えた。そして大切なことは、主管支店長が自店の課題を認識し、その課題を解決しようと模索し、変革行動の起点となったことにある。千歳主管支店では事務業務の集約とRPA(ロボティックプロセスオートメーション)の導入による特定業務の省人化にも取り組んで成果を出し始めていて、契約運賃の交渉進捗に比例して今後業務が膨らむであろう顧客台帳の修正業務の自動化にも成功しており、事務作業の軽減に大きく寄与している。

リーダーが課題認識を持つことが起点となり、解決の手段を探して試行錯誤することで、課題解決が進み始める。このような正しいリーダーシップを広げていけば、良い現場づくりを加速させることができるだろう。

 

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社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。

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