【社長メッセージ】ユニバーサルマナー
2023.01.27
数年前、当社の役員向け研修に講師としてお招きした垣内俊哉さんのお話をお聞きし、大きな衝撃と感銘を受けたことを、今でも鮮明に記憶している。彼は生まれて間もなく骨形成不全症という2万人に一人の難病と診断され、成長の過程において語りつくせないほどの苦労を経験されながらも大学在学中に起業され、株式会社ミライロを設立された。ミライロ社は経営理念としてバリアバリュー、障害(バリア)を価値(バリュー)に変えて社会を変革しよう、という志を掲げている。
その講演の中で、彼はこんな話をされた。日本がもし100人の村だったら、男性は49人、女性は51人、そのうち9人の人がLGBT。高齢者は29人、子どもは12人、妊娠中の人は1人、そして障がいがある人は8人。社会とは多様な人たちが共に生きているのだということに、当然ではあるかもしれないがあらためて気付かされた次第である。非常に幅広いお客さまにご利用いただいている当社は、この多様性を前提に商売を考えるべきなのである。
彼と初めて対話した際、彼のお住まいを担当している当社の営業所の皆さんに、いつも非常に良い対応をしてもらっていることをお聞きした。障がい者をお客さまとして考え、その立場に立って選ばれるサービスをつくることに大きな意義があるとの思いを、彼の話を聞きながら強く持った。
そのためのプランづくりに着手するため、当社はミライロ社に出資し、ビジネスパートナーとしての関係を構築してこのテーマに取り組み始めている。彼が提唱する3つのバリア、「環境」「意識」「情報」のバリアを当社の中で解消すべく検討を開始している。
その実現の第一歩として、両社で「ユニバーサルマナー検定」(※)のヤマトグループオリジナル版を開発し、昨年秋より役職者から順に受講を開始した。これは障がい者に接する私たちの「意識」を変え、相手の立場に立った知識を習得し、それをマナーとして身に着けようということである。通常のユニバーサルマナー検定の内容に加え、当社の業務シーンの中でどのように接するべきかを具体化しているので、非常に有益な学びになるものと確信している。ぜひ関心を持っていただきたいと思う。
今後数年間で当社の全国の拠点を順次集約化・大型化していくが、その際、施設の設計思想はこの多様性を前提とすべきであろう。ミライロIDとクロネコメンバーズの連携や、コールセンターの対応も見直しが必要である。これらの「環境」や「情報」のバリア解消にも並行して取り組んでいくが、まずはこのユニバーサルマナー検定の浸透を優先していきたい。商売は常に相手の立場に立って考え、そして行動する。それは人間関係も同じである。当社はそんな真っ当な考えを持った企業でありたいと常に考えている。
※ユニバーサルマナー検定
高齢者や障がい者など、多様な方々へ向き合うマインドとアクションを体系的に学び、身につけるための検定。
ヤマトグループオリジナル版のうち、障がいのあるお客さまのお困りごとや配慮について学べる動画をClip Lineで公開しています。
(教育用i-Pad>ClipLine>クリップ>カテゴリ「ユニバーサルマナー」)
検定については期間と対象者を定め、順次ご案内します。
※PDFデータは社内用PCからのみ開けます
鹿児島主管支店 谷山営業所の朝礼にて (2022年12月)
社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。
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