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【社長メッセージ】身近な数字、新鮮な情報

2022.09.28

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現場にはさまざまな掲示物や表示が溢れている。宅急便の営業所に出向くと、事務所の中には全店共通のポスターやその主管支店特有の注意喚起の掲示、営業関係の数値やNeco-Assiの数値、品質に関する数値等のプリントアウトも含め、さまざまな言葉や数値で目が回りそうになる。もちろん工夫された表現で掲示を行っている営業所もあるが、中にはこれは社長に見せたいから掲示したのだろうなと思えるものもある。誰に何を見てもらいたいか、見てもらうことで何を期待するかを吟味してから掲示するようにしないと、それらは景色になってしまうし景観として決して良いものではない。

宅急便の営業所を例にとれば、営業所の目的は宅急便を中心とした輸送サービスをその営業所が担当している地域のお客さまにご提供し、それにより対価を得て商売を行うことである。もちろん全国から到着する荷物をお届けすることも大切なサービス提供であり、その対価は社内から得ることになるが、その配達の際にお客さまとお会いできる接点を生かして営業活動につなげることがその営業所の発送売上げの獲得につながるし、その売上げを増やすことが営業所を設置している目的になるのは言うまでもない。その営業所においてのフロントパーソンがセールスドライバーの皆さんなので、彼らにとって関心のある情報を提供することが大切であるように思う。

当社は前期、宅急便などの取り扱い個数が22億個を超えたが、これはセールスドライバーの皆さんにとって身近な数字ではない。逆に今日私は何個集荷して何個配達することが目標か、という数字は身近である。営業所の中を数名単位のグループに分けて運営しているので、グループというチームとしての今日の目標も身近な数値になり得るだろう。商売を進める上で見るべき事項や数値はたくさんあるが、毎日意識して目標設定しながら取り組むべきことと、週に一度確認すれば良いであろうこと、月次で確認すれば良いことを、一度整理してみるべきだろう。その上で本当に毎日確認すべき事項や数値を、それを求めている方々に見えるようにすれば、その情報は意味のあるものになるように思う。私のグループはこの3日間、集荷しようとする個数の目標に毎日届いていないね、という事実が見えれば、なぜだろうと考えたり、どんな行動をするべきかを考え行動することにつながる可能性がある。お客さまからいただいた苦情やお褒めをタイムリーに見えるようにすれば、当事者だけではなく皆が同じ情報を得ることができる。車両の外装をきれいにする、車内も整理整頓することが安全運転の大前提だとすれば、各車、今月はいつ洗車したかを見える化することも有益かもしれない。要は身近で関心のある数字や情報を日々更新する、しかも大切ないくつかの事項に絞り込むべきではないだろうか。小さな工夫ではあるが、商売が上手く進んでいるかどうか、分かりやすい指標を示す。そんなこだわりから、営業所の皆さんの経営への参画は始まるように思う。

当社は規模の大きな企業であるが、一つ一つの現場の商売を積み上げた結果が、大きな商売になっている。一つ一つの現場の商売をいかに良いものにするか。正しい情報の提供はその第一歩であるように思う。

 

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北信越地域の営業戦術会議にて(2022年8月)

社長メッセージ「創意工夫」では、毎月、長尾社長から社員の皆さまへのメッセージをお伝えします。

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