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【マネジメントの失敗に学ぶ】現場で感じた課題を一つ一つ解決してきたからこそ、今の自分がある。

2022.01.28

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マネジメントの失敗に学ぶ」ではヤマトで活躍されているリーダーに、かつての失敗から学んだマネジメントの極意を語っていただきます。

 

今回お話をお聞きしたのは…

ヤマト運輸 法人事業本部 オペレーション統括部 
法人・北大阪エリアオペレーション統括 統括長

小川武志さん

 

【PROFILE】
1992年 ヤマトシステム開発入社
2011年 拠点長として従事
2014年 大阪ロジシスセンターのセンター長
2016年 羽田CG内 羽田オンデマンドセンター センター長
2018年 ヤマトロジスティクス e-ロジセンター 戦略マネージャー
2019年 東日本第二オペレーション統括 マネージャー
オペレーション本部 エリアマネージャー
2021年 ヤマト運輸 法人事業本部 オペレーション統括部 
法人・北大阪エリアオペレーション統括長(現職)

 

 

ターニングポイント 01
ロジ業務に携わりながらシステム開発!

今が嫌なら、変えたらいい

私が学生だったころは、まだWindowsもない時代。しかし、「すぐにコンピューターをメインにした時代が来るぞ」という予感があってシステムエンジニア(SE)に憧れを抱きました。

 

当時の物流業界は今以上に人の力に頼っていて、システムを導入することで「物流」というインフラを変えていきたいという強い思いを抱いてヤマトシステム開発に入社しました。

入社して最初に携わったのは、希望していたSEではなく、ヤマトシステム開発が運営していた物流業務のオペレーションでした。その中でも、ロジセンターでの作業が人の手に頼っているところに課題感を持ち、6、7年目くらいから、ロジセンターに所属しながらSEとして業務を日々効率化していくためのシステム開発に取り組むようになったことが、私にとって大きな転機となりました。

 

ロジセンターに配属されてから、私の中には、「自分の中に理想があるのに、なかなか実現されない」という不満がありました。

 

そこで、現場の困りごとが、システムをつくる側にうまく伝わっていないことが原因ではないかと考え、「それなら実際の現場を理解している自分がシステムをつくれば、現場にとって使いやすいシステムを実現し、今感じている不満を解消することができる」と、ゼロから勉強して業務効率を改善するシステムをつくったのです。

 

過去は変えられませんが、今日の行動が明日の変化につながっていることを信じて、不満に感じる部分や、もっとこうしたらいいのにと思う部分を「変えよう」と発信することを心掛けています。

自分に関わる人が増えていくと、自分一人では変えられないことも周囲と一緒に変えていくことができる。

大きなことを変えるには時間がかかるけれど、目の前のことならすぐに変えられる。そう信じて、現状の問題を解決してきました。

 

ターニングポイント 02
情報がない中での試行錯誤で、お客さまのパートナーに

チームづくりで「対応力」を上げ、ほかの拠点をも巻き込む

2度目の転機は2011年、ちょうど東日本大震災が起こった年でした。

そうした不安の中で拠点長という立場になっており、自分の采配次第で、当時その拠点に従事していたおよそ100名強のスタッフの安全や業務、生活そのものに影響を与えてしまうという重責に向き合うようになりました。

 

その年は、ある大手通信キャリアのお客さまが「初めてiPhoneを発売する」タイミング。

私たちにとってもお客さまにとっても初めて扱う商品で、どれくらいの数がいつ動くのか、情報がほとんどなく、お客さま共々手探りの状態で取り組まなければなりませんでした。

 

そうした予測できないものに対応していくためには、思い通りに物事が進まず、想定していたものとは違う状況になった場合にも対応できるような「対応力」を磨くしかないと、チームアップに注力しました。

 

お客さまに向き合う方針を決め、手に入れることができる情報をもとに役割を分担。自分一人ですべてを把握するのではなく、同じ考えで業務を進めてくれるマネージ社員のメンバーをリーダーに、役割ごとのチームをつくりました。

 

とはいえ、1年目は予想をこえる出来事が起こり、都度対応するような自転車操業になってしまい、うまく機能しないこともありました。その反省をみんなで議論した結果、「私たちの拠点だけではリソースが足りず、ほかの拠点の力も借りることが必要だ」という結論に。

どの拠点も、自身の持つ業務に必死に向き合っている中、他拠点も巻き込んで協力してもらえる関係をつくるためにはどうすべきかを考えました。

 

磨いた「対応力」で、お客さまの信頼を勝ち取る

まずは、取り組みの1年目に一緒に乗り越えたメンバーの人材交流という形でほかの拠点と人材入替を積極的に進めました。

 

それぞれのメンバーが、私たちの拠点の状況や繁忙期の苦しさや難しさ、他拠点の状況の両方を知ることで、お互いの事情を汲んだ上で繁忙期に応援要員を捻出してくれました。

 

相手をよく知った上で適切なコミュニケーションをとることで、必要なときには、周囲の拠点から協力して貰うことができ、逆に周囲の拠点が困ったときには積極的に支援し合うことで、お互いの問題解決のヒントを掴むことにもつながったと思います。

 

このように、対応力を磨きながらお客さまと一体になって試行錯誤を繰り返したことで、「頼んだことを実行するだけの業務委託先」という立場から、信頼関係を築いて「一緒に解決策を考えて仕事をするパートナー」として、評価いただくことにつながりました

 

最近では、ロジセンター以外にミドルマイルネットワークも管轄するようになりました。Oneヤマトになったことで輸配送も含む全体像が少し見えるようになり、新しい用語などに触れる機会も多くなり、日々新鮮な気持ちで業務に取り組んでいます

 

今は、自分と関わった人たちが、それぞれの立場でいきいきと活躍している姿を見ると、自分が少しかもしれませんが、その人たちの力になれたことを感じて、やりがいを感じます。

そうした人たちの活躍は、きっといつか、私自身の仕事にも良い影響を与える力になることでしょう。

 

いつかは宇宙へ!

 
 小川さん

新しいものは、すぐに取り入れて自分で試してみたくなります。
家電量販店をめぐって、新しい家電を見ては「こんなことができるようになったのか!」と感動しています。

最近は、プロジェクターを搭載した照明のような、複数の機能を持つ家電が気になっています。
あと、いつかは私自身が宇宙に行って、無重力を体験してみたいですね。いつでも、自分が経験したことのない、新しいものに魅力を感じます!

職場の皆さんと

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