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【マネジメントの失敗に学ぶ】新規事業立ち上げの失敗から学んだ、ビジネスの本質

2021.11.26

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マネジメントの失敗に学ぶ」ではヤマトで活躍されているリーダーにかつての失敗から学んだマネジメントの極意を語っていただきます。

 

今回お話を聞いたのは佐藤学さん。
ヤマトシステム開発に入社され、2007年にYSD本社に異動し、e-通販ソリューションカンパニーで事業開発に携わられました。

 

そんな佐藤さんが新規事業立ち上げの失敗から学んだ、ビジネスの本質とは?

 

デジタル機能本部デジタル改革部
シニアマネージャー

佐藤学さん

1989年、ヤマトシステム開発(YSD)入社。札幌に配属され、SE(システムエンジニア)、営業を担当。2007年にYSD本社に異動し、e-通販ソリューションカンパニーで事業開発に携わる。2009年から事業長として事業の立ち上げにかかわり、2011年よりチェーンストアダイレクト事業部長。2015年経営戦略室長、2016年より執行役員となり、新技術活用推進室長、ITオペレーションカンパニープレジデントを歴任。2021年4月ヤマト運輸に異動し、現職。

 

 

まずは自ら心を開いて話しかけること

私はヤマトシステム開発に入社後、18年間北海道でSEや営業を担当していました。ターニングポイントは、2007年に本社に異動し、事業の立ち上げを任されたときです。

 

事業をリードして方向性を示す存在として、新たな提案やマネジメントを行う役割を務めたことは、私にとっての大きな転機になりました。子どものころに転校が多かったからか、新たな場所で、人の関係性などを把握し、こちらから仲良くなることは得意な方だと思います。コミュニケーションの中で特に意識しているのは、まず自分から心を開いて接すること部下にも、自分から話しかけ、相手のことを信用して任せることを意識しています。

 

異動当時の部下は全員年上の方でしたが、良いサービスを生み出すという目標に向かって一丸となって取り組めました。

 

新規事業での2つの失敗

2008年に「Web出荷コントロールサービス」を開発しました。開発にあたっての苦労は数えきれないほどありましたが、当時の社長に後押しをいただいたこともあり、新たな事業をつくるんだと前向きにプロジェクトを進められていました。

 

しかし、サービスリリースして間もない繁忙期にシステムのサーバーが停止し、一定期間出荷が滞る状態となり、多くのお客さまにご迷惑をおかけしました原因は、宅急便の繁忙期の荷物量を軽視し、システムの許容量をしっかりと設計せずにリリースを急いだこと

 

結果的には、同じYSDでヤマト運輸のシステム運用を担う部署に協力を仰ぎつつ収束に至りました。事業やサービスを成立させるためには、他部署と連携し裏付けをとることが非常に重要だと学びました

 

また、同じころに開発した「ネットスーパーサポートサービス」は、今考えると売り手目線が強く、結果的に大きくサービスを拡大できませんでした。中堅中小のスーパーにおいては業務負担も大きく、利益を出せるビジネスとして成立させるのが難しかったのです。「今あるモノを便利にするIT」ではなく、「ないモノをお客さまと一体になってつくり上げていくIT」で、お客さまの経営にかかわる難しい仕事でした。

 

ただ、全国のスーパーの経営者との関係性を築きながら、サービスを作り上げていくことはとてもやりがいがあり、非常に良い勉強をさせていただきました。

 

ビジネスの本質を理解し、
世の中をより良くするサービスの開発を

新しいヤマト運輸の中にできたデジタル機能本部は、多様な職歴を持つ人が集まっている部署です。こうした環境で一緒に物事を考え、お客さまや他部署の事業に貢献し、次の世の中を良くするために必要なサービスをつくっていくところが私たちの仕事の最大の魅力だと思います。単に必要なシステムを作るのではなく、ビジネスの本質を理解し、世の中に必要なビジネスやサービスをつくることを目標に、業務に取り組んで欲しいと思います。

 

4月にYSDからヤマト運輸に異動し、半年経ち、事業スケールの大きさやスピード感、また消費者接点の大切さをあらためて実感しています。少ないながらもYSDで培ったノウハウや知見を生かし、各事業本部や機能本部の成長につながりお客さま満足が高まるデジタル戦略を皆さんと共に企画し実行していきます。

 

 

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