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キャリアアップを決めて、仕事だけでなく自分時間も大切にできるようになった柳瀬さんの働き方

2023.02.24

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自分らしくチャレンジし、活躍する、ヤマトの女性リーダーたち
そのキャリアの道のりには、いくつもの転機、迷い、決断がありました。

女性リーダーたちの歩みを振り返り、
自分らしいキャリアアップのヒントを探ります。

プロフィール

福岡主管支店 福岡天神営業所 副所長
柳瀬 ふゆみさん

1993年、春の定期採用で博多支店に正社員として入社。営業事務と経理の仕事に長く従事し、社内講師制度で社内講師を1年間担当。上司の勧めを受け、業務役職者認定を取得。現在は福岡天神営業所で副所長を務める。24歳の時に出産し、1年間の産休と育休を経て職場復帰。子どもが小学校に入学するまで短時間勤務制度を利用。

 

子育てとの両立に悩んだ日々も。「仕事ができる時に、仕事で返せばいい」

 

柳瀬さんは、娘さんがいますね。子育ては大変でしたか?

 

柳瀬副所長

子供が小さかった時は、実家がサポートしてくれたので、とても助かりました。恵まれた環境でしたね。

 

では、子育てと仕事の両立で、それほど悩みはありませんでしたか?

 

柳瀬副所長

いいえ、そんなことはありません。娘が母の日の作文で、「うちのお母さんは、お父さんみたいな人です」と書いたんです。娘にとって“お母さん”とは、帰ってきたら家に居て、ご飯を作ってくれるというイメージ。でも当時の私は、朝早く仕事に出て、娘が寝てから帰ってくるような状態だったので、実際に娘にとっては“お父さん”のような存在だったのでしょう。学校から帰って来て、話したい時に居ないので、かわいそうな思いをさせたなと思います。

 

娘さんには、どうお話していたのですか?

 

柳瀬副所長

娘には、「家族を守るためだから、しょうがないやん」と明るく言っていました(笑)。そうやって割り切るしかなかったですね。

 

でも、お子さんが病気の時などは、どうしても休まなければなりませんよね。

 

柳瀬副所長

そうですね。子どもの看病をしながらも、残してきた仕事が気になっていました。仕事優先の気持ちがあったのだと思います。

 

娘さんは理解してくれていましたか?

 

柳瀬副所長

分かりません(笑)。でも娘も働くようになって、お互いに仕事の悩みを話すことがあります。私は「仕事は楽しくないといけない」と思っていますが、娘も同じ価値観を持っていて、私の働く姿を見ていてくれたのかなと感じています。

 

 

 

 

今同じように悩みを抱える女性社員に、ぜひアドバイスをお願いします。

 

柳瀬副所長

子育てをしながら働く女性社員から、「本当は休みたくないんです」と相談を受けたことがあります。そんな時は、「病気の子どもをおいて、出勤する必要はないよ。仕事ができる時に、仕事で返せばいいよ」と話しています。みんな子どもや家族のために働いていると思うので、家族を優先するように伝えています。

 

確かにそうですね。

 

柳瀬副所長

あと、育児については、母親だけが負担を負い、仕事のしわ寄せがいくのはおかしいですよね。ご家族の中で相談するなどして、無理がないようにしてほしいですね。自分の気持ちを大切にして、自分の意識も変えていってほしいと思います。

 

20年ぶりの現場!不安はコミュニケーションでカバー

 

業務役職者を目指したきっかけは?

 

柳瀬副所長

井波主管支店長と当時の上司から声を掛けてもらい、チャンスをもらったことです。

 

もともとキャリアアップを考えていたのですか?

 

柳瀬副所長

いいえ、全く(笑)。それまでの仕事に自分なりにやりがいを感じ満足していたので。でも、「女性が活躍できる機会をもっと増やしたい」と熱心にお話をいただき、自分も頑張ってみたいと思うようになりました。

 

業務役職者認定の勉強は大変でしたか?

 

柳瀬副所長

あまり勉強が好きではないので、大変でしたね。平日は仕事で疲れて集中できないので、休みの日にカフェにこもって5~6時間勉強。家だと、どうしても甘えが出てしまいますから。娘が、過去問を出題してくれたりして協力してくれたので、とても力になりました。

 

娘さんの応援は心強いですね。職場はどんなサポートをしてくれましたか?

 

柳瀬副所長

井波主管支店長や当時の上司が、管理者として必要なメンタル面について教えてくれました。私はついつい仕事を抱え込んでしまうことがあって、そんな時には、「仕事は一人でやっているのではない」と教えられました。

 

それ以外で、どんなことを学びましたか?

 

柳瀬副所長

私は自分が現場に居た、当時の現場の感覚しかなかったのですが、「昔と今では現場は変わっているから、今の現場を良く知って、時には自分の考え方を変えなければいけない」と言われ、今の現場を知る大切さを教えてもらいました。

 

副所長として現場に出る時に、不安はありましたか?

柳瀬副所長

もう、不安しかなかったですね。約20年ぶりの現場でしたし、私はSDの経験もなかったので、本当に不安でした。

 

どうやって不安を払拭したのですか?

 

柳瀬副所長

最初に「現場での業務は20年ぶりです。分からないことばかりなので、教えてください」と宣言し、SDさんやGOPさん、早朝アシストの方など、いろんな人に話しかけて教えてもらいました。話し掛けると最初はびっくりされることもありましたが(笑)、皆さん優しく教えてくれましたね。

 

 

副所長になって、何か変わりましたか?

 

柳瀬副所長

これまでは自分の担当業務だけ考えていればよかったのですが、今は全体に目を配らなければいけません。大変ですが、視野が広くなって、仕事の幅が広がったと感じています。

 

すごいですね!

 

柳瀬副所長

でも、まだまだです。この業務ができるようになったと喜んだのもつかの間、所長は常にその一歩先をいっていますから。例えば、SDさんが出た後のホームの片づけや、次のボックスの配置、大型の手配など、本当は所長が動く前に私が動かなければいけないのですが、所長が先に動いています。もう体があまり早く動かないので、頭を早く動かせるようになりたいと思っているのですが、なかなか難しいですね。

 

家族のため、自分のために、仕事は楽しく!!

 

柳瀬さんの仕事の原動力は何ですか?

 

柳瀬副所長

一番は「家族を守るため」。それは昔から変わっていません。同時に、「仕事は楽しくないといけない」と思っています。

 

「仕事は楽しく」とは素敵ですね。

 

柳瀬副所長

井波主管支店長が「明るく、楽しく」とよくおっしゃっているので、最近より強くそう思うようになりました。主管支店長からは、「眉間にしわを寄せて仕事をしてはいけない」とも言われました(笑)。大変そうに仕事をしている姿を見たら、周りの人も仕事がやりにくいですよね。

 

仕事以外で楽しい時間は?

 

柳瀬副所長

仕事が楽しく、やりがいはありますが、ある時ふと、仕事ばかりで自分のために何もしてきていなかったと気づいたんです。それで、自分のために何かしたいと思い始めて、今はオフタイムに、旅行やツーリング、キャンプを楽しんでいます。

 

 

 

プライベートを充実させたことで、仕事にプラスの効果はありますか?

柳瀬副所長

例えば、ソロキャンプに出掛けると、2~3日山にこもって、人と話さずに過ごします。あえて人と接しない時間を作ることで、人とのつながりに改めて感謝できたり、仕事をしている時の楽しさを感じることができるようになりました。

 

女性活躍についてどう考えていますか?

 

柳瀬副所長

ヤマトでは、現場の第一線はSDさんというイメージがありますが、それを裏で支えているのは、事務員さんやGOPさんたち。男性、女性関係なく、皆がそれぞれの役割を果たしていると思います。

 

女性だからこそ感じる大変なことはありますか?

 

柳瀬副所長

女性特有の体調不良などは、どうしてもありますよね。私自身もそういう時があるので、主管支店長や所長に事情を伝えていて、体調不良の時は相談できるようにしています。

 

ヤマトの女性活躍への想いをお聞かせください。

 

柳瀬副所長

女性活躍やダイバーシティの動きが、世間に対してのパフォーマンスだけでなく、本当の意味で女性が活躍できる環境があったり、女性が「活躍したい」と思うような会社になっていくといいなと思っています。自分もそのための努力をしていきたいです。

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福岡主管支店の取り組み

主管支店長 井波 勝宏さん

 

力業だけでは、女性リーダーは育ちません。今の役職者が現場に居た頃とは世の中が大きく変化しているので、今の時代をよく知り、役職者自身のマインドを変えていく必要があります。

例えば、子育て世代の女性にはフォローが必要だということは昔から言われていることですが、今は男女関係なく育休を推進しているので、女性だけでなく男性にもフォローが必要です。今の時代に合わせた役職者の在り方を、相手が理解できるような形で伝えることを心がけています。

営業担当マネージャー 河野 明さん

 

福岡主管支店では、管理者として必要な考え方などの基礎を身につけ、業務役職者にチャレンジできる人材を育てるために、独自のリーダー研修を実施しています。具体的には、エリアマネージャなど現役職者の経験談を聞いたり、自分たちで問題提起をしてディスカッションや発表を行っています。2022年度は20名が受講し、6名(うち2名が女性)を業務役職候補者養成研修へ送りだしました。

 

 

 

 

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