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アイデアをどんどん実行できる秘訣は、失敗をあえて体験すること?!

2022.03.09

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ほかの職場にもぜひまねしてほしい、全国の好事例を紹介する「いいニャ!すごいニャ!まねするニャ!

今回は3月号からスタートした「ひとつの荷物が届くまで」の取材にあわせ業績表彰で社長賞を受賞した経験から、さらに改革を進めている伏見営業所の取り組みをインタビュー形式でご紹介します!

 

業務を集約、分担しパート社員も働きやすい環境を作ったり、トラックの配置を何度も変えて構内の最適配置を模索したり…

現場のアイデアが次々と実行されています。

 

どうすれば、さまざまなことに挑戦できるのか?

安藤所長、冨塚副所長、藤林GOPリーダー、吉川さん、の4名にその秘訣をお伺いいたしました。

 

※画像はクリックで拡大できます

荷物事故などの処理を社員に集約してパートさんの負担を軽減

安藤

3年ほど前に、周りにあった営業所を一つにまとめてできたのがここ、伏見営業所。

大きさのメリットを活かして、色々な取り組みにチャレンジしています

 

伏見営業所所長 安藤 規雄さん。趣味はドライブ!

インタビュアー

“色々”のところ、ぜひ詳しくお聞かせください!

安藤

まず伏見営業所には、「大口集配専門部隊」がいるんです

インタビュアー

大口専門…ですか?

安藤

はい。これまではSDが大口集荷も担当していたのですが、小口や中口の集荷もかなり忙しくて…。

そこで体力的に小口や中口の集荷軒数が多く厳しいと感じている50歳以上の方を、大口専門のドライバーとして公募したんです。体力に自信はないけれど経験のある年配の方を大口に、体力に自信のある若手を小口に分担したような感じですね。

インタビュアー

お互いの力を最大限発揮出来る場を作って、働きやすくしたんですね

安藤

そういえば、事務を集約したのはいつからだったっけ?

藤林

もう2年くらい経ちますね。最近ようやく、皆さんに喜んでいただける形になってきたかな。

GOPリーダー藤林 潤子さん。趣味は野球観戦で料理が得意!

 

インタビュアー

具体的に、どんなことをされたんですか?

藤林

伏見区には4つの営業所がありますが、それぞれの営業所で事務作業のやり方が全然違ったんです

それだとではお互いに手伝い合うのも難しいので、パートさんたちからは「子供が熱でてもシフトに穴空けられへん…」って声をよく聞いていたんですよね。

インタビュアー

確かに、それは休みにくいですね。

藤林

それにヤマトのパートさんって覚えることが多くて、新人さんは大変でしょ

特に荷物事故の処理なんかは、1件に30分以上かかってしまう時も。それで「覚えきれません」って辞めてしまう人もいて…。

インタビュアー

特に繁忙期は、時間がかかるとプレッシャーに感じてしまいそう…。

藤林

そうなんですよ。内勤の業務はパートさんに支えられている部分が本当に大きいからこそパートさんたちには長く、快適に働いてもらいたいなと

インタビュアー

それで藤林さんが率先して、事務作業の集約を進めてこられたんですね。

藤林

日々パートさんや時短勤務のママさんなど、色んな人の声を実際に聞いていたこともあって、「やりたい」と言ったら所長がすぐに「やってみよう!」と。

それで事務作業のやり方を統一し、荷物事故や誤着・未着の処理をマネージ社員の業務として集約することにしました。

インタビュアー

その理想的な状態になるまで、2年かかったということですか?

藤林

はい。マニュアルは一応私が作ったんですが、実際に業務をしてみて、改善点や追加点をみんなが見つけてくれて

そうやって少しずつ、理想の業務形態が出来上がっていきました。結果として処理のスピードも上がり、荷物事故も激減しましたが、ここまで「トライアンドエラー」の繰り返しです

富塚

うちの業務は、ほとんどトライアンドエラーばかりです。「エラー」ってわかっていて、あえて試すこともあるくらいです

副所長 冨塚 優さん。趣味はライブ鑑賞で、バスケットボールが得意!

 

アイデア実行の秘訣!

力を最大限発揮できる環境作り

トライアンドエラー

工夫① 受付周りを整備し、お客さまとのより良いコミュニケーションを実現!

受付カウンターに並べて置いていた2つの受付台の真ん中を離して通路を作り、お客さまがお帰りの際は、GOPがカウンターの外に出てお客さまへご挨拶をしています

お客さまからはご好評ですが、コロナ禍もありお客さまとの距離感は模索中です。

工夫② 需要増のフリマサイトの配送ミスも減少!

フリマサイトの発送環境も整えています。発送コーナーの位置をわかりやすくし、コーナーには梱包セットなど配送準備に必要なものがすべて揃っています

お客さまが簡単に発送できるのはもちろん、配送ミスも減りました!

「何事もやってみないと分からない」という明るいチームワーク

富塚

伏見営業所では効率よく業務を行うために、構内の着車位置のレイアウトを状況に応じて色々変えているんですが、あえて失敗するようなレイアウトにして大変さを経験してみるんです。ね、所長。

安藤

いやあ、あれは結構な地獄でしたね(笑)。

でも一度大変さを知っておくと、そうならないための工夫ができるでしょ何事も経験してみないと、わからないことがたくさんありますからね

吉川

所長のやり方、私はここに来て1年くらい経ちますけれど、本当にびっくりすることばっかりですよ。

所長だけでなく、ここではみんな「まだできる」って、前しか見てませんねえ(笑)

 

 

吉川 貴征さん。趣味はDIYで、アルペンスキーが得意!

 

安藤

現状維持は後退や」と思ってるんです。日々前進することを考えていないとね!

吉川

本当にそんな感じですね(笑)でも所長のこのスタンスのおかげで色々と挑戦できています。

一度私の提案でレイアウトを変えたら作業効率が落ちちゃったことがあって。結局元に戻すことになってしまったんですけど一言も否定的なことをおっしゃられなかったんですね

インタビュアー

一言も!なぜだったんですか?

吉川

これまでのレイアウトが正しかったことが証明された。だからトライしたことに意義があるんだ」と言ってくださいました。それから私もこの考え方を大切に業務に携わるようにしています。

 

インタビュアー

素敵な考え方ですね。所長のこの考え方があるから、伏見営業所の皆さんは色々な業務改善にトライできるんですね

工夫③ 構内の工夫 ~車庫環境を最適化し、ドライバーの最速出庫を叶える~

大口部隊(大口集荷を行うドライバー)の稼働状況によって、他の車の着車位置を変える必要があります

いつでもドライバーが最速でセンターから出庫できるよう、着車位置から始まるトラックの動線、時間帯などをふまえて常に改良を続けています

営業所の大きさを活かし、お客さまに喜ばれることを実行し続ける

安藤

冒頭でもあったように、伏見営業所は大きいからできることも多いんです。

例えば、伏見区のすぐ隣に八幡市とか向日市とかあるでしょ?

インタビュアー

はい。地図を見ると、桂川を一本はさんですぐお向かいが向日市で、京阪国道をちょっと南下すればすぐ八幡市に出る立地ですね。

安藤

はい。その地域にある営業所では、今まで協力会社を使っていました。

しかしその協力会社の稼働をなくし、南京都のお客さまに対して、全部うちの看板車で配達に伺えるようにしたんです。それから去年から始まったECも、伏見区はもちろん、南区と向日市の全ての荷物を伏見営業所で対応しています

インタビュアー

3つの行政区全部!すごいですね!

安藤

それからクール仕分け室も効果的に活用してます

あとは同じ建物にあるMMCの朝と発送作業を伏見営業所でまとめてすることで、MMCの社員の労働時間が削減され、その空いた時間を伏見営業所の稼働にあてることで、効率的にSDが複数回集荷に伺えるようになりました

インタビュアー

本当に色々なことをされていますね。

安藤

伏見営業所は建物が広く、人数もいる。お客さまに対しても社員に対しても、できることが多いんです。

だからこそ南京都、そして関西全体のヤマトに関わる人にとってプラスになることをしたい。そのためには、できることはまだまだあると思っています。自分たちにできそうなことは積極的にチャレンジし、検証していきたいですね。

 

他にもこんなことやっています!
引取りの荷物は番地管理名前順のマグネットで、お客さまのお荷物をスムーズに受け渡し!~

伝票はあ・い・う…順の並べ、番地(番号)をふって分けています

荷物棚の番号は、マグネットを使用することで、荷物の大きさや量によって位置を調整できるようにしました
たくさんのお客さまにスムーズかつ柔軟に対応することができるようになりました!

何事もやってみないと分からない」―。当たり前のようで実行するのは難しい言葉です。変化にはリスクがつきもの。

しかし、やってみて失敗したらそこから学び、さらなる改善につなげればいいまずは、やってみることが大事。そんな柔軟な考え方をもつことが、アイデアをどんどん実行していける秘訣ということが分かりました。

しっかりと整理された受付

伏見営業所の皆さん、取材のご協力ありがとうございました!

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