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「私が役職者なんて」藤木幸子さん
役職者になることを決意した瞬間(後編)

2022.04.26

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キャリアアップを実現した女性の働き方に迫る本企画。

 

シングルマザーでありながら役職者として活躍する、東東京主管支店 経理担当マネージャー 藤木幸子さんにお話を伺いました。

 

子育てが一段落した後ヤマトに再入社し、ゼロからキャリアをスタートさせた藤木さん。何とかマネージチャレンジ試験に合格するも、また新たな試練の連続で…!?

 

周りに頼ること・聞くことは恥ずかしいことじゃない!

インタビュアー

努力が報われたんですね!マネージ社員より上を目指そうとは思っていなかったんですか?

藤木マネージャー

はい。やはりシングルマザーにとって、家庭と両立しながら役職者を勤めるのはハードルが高くて。足踏みしていました。

でも、ここでも直属の上司や主管支店長に背中を押してもらって試験を受けました。

インタビュアー

自分が描いていなかったステージに挑戦となると、踏み出すのは難しそうですが…。

藤木マネージャー

私でいいのかな、という想いはありました。
私はSD経験が無く、現場のことは何も知らなかったので。

インタビュアー

その思いはどうやって克服したんでしょうか?

藤木マネージャー

SD経験がなく自信を持てなかった私ですが、繁忙期の稼働応援で第一線の業務を経験し、忙しい中でも活気にあふれ笑顔でお客様に接している仲間たちに後押しされる形で自然に「やってみよう!」と思えたんです。

 

 

病気で入院、どん底を経験。待っていてくれた仲間の存在。

インタビュアー

昨年の4月から経理担当マネージャーに就任されていますが、今までの業務とはだいぶ違いそうですね。

藤木マネージャー

今まで営業ばかりやっていたので、あまりに何もできなくて…。
色々な人に電話をして相談する毎日でした。

インタビュアー

それは大変だったのでは?

藤木マネージャー

わからないことばかりなので、一個乗り越えれば達成感が生まれました。それがやりがいだったと気づく、小さいサイクルがモチベーションになっていたと思います。

そして何より、「ヤマトが好き、人が好き」という気持ちが原動力でした。会社に来れば皆が笑顔でいるので、会うだけで楽しくて。

インタビュアー

なるほど。何でも前向きに乗り越えてきた印象が強い藤木さんですが、辛かったことはありますか?

藤木マネージャー

昨年の秋に病気が発覚。入院で仕事を休まなければいけなくなりました。

4月に経理担当マネージャーになったばかりだったので、「自分はいらないんじゃないか」と思い精神的にかなり落ちてしまいました。こんなに支えて貰っているのに申し訳ないと、どうすればいいのかわからなくなってしまって。

インタビュアー

なんと…。よく復帰されましたね。

藤木マネージャー

ここでも周りに助けられました。
東東京主管支店と東京主管支店のマネージャーやスタッフが、「いない間は任せてくれ」と総力をあげて仕事を分担し、待っていてくれたんです。

戻る場所を取っておいてくれたおかげで、安心して治療に向かえました。
復帰後もつい仕事をしたくなってしまうのですが、周りが厳しくセーブしてくれました(笑)。「どんなに大きな会議があっても病院が優先」と言ってくれて…。ヤマトの良さはここだと改めて実感するとともに、「働けるっていいな」としみじみ…。

インタビュアー

そこまで気にかけてくれるのは、とてもいいチームですね。

藤木マネージャー

東東京主管は本当にいいチームです。
2か月前に小宮主管支店長が異動してきてからは、さらに方向性が1つになってきていると感じます。

インタビュアー

と、いいますと?

藤木マネージャー

小宮主管支店長は絶対に否定せず、別の見方から助言してくださいます。失敗ばかりですが、守ってくれるという安心感があるので、失敗を怖がらずに挑戦できます。

実を言うと…。今までは、何か行動を起こすと仕事が増えてしまうので、ぬるま湯に浸かりたいという気持ちもありました(笑)。でも小宮主管支店長は自分で考えさせてくれて、仕事にやりがいを持たせてくれるので、新しいことにも踏み出してみたいと思えるんです。

インタビュアー

素敵な上司の方とたくさん出会われていますが、藤木さんが引き寄せているのでは…?
今振り返ってみて、仕事をするうえで大事にしていたことはありますか。

藤木マネージャー

小さいことですが、どんなに忙しくて苦しい時も、挨拶だけは手を止めて、笑顔で声をかけるようにしています。

最初に入社したときの主管支店長が挨拶を大事にされていたので、入社当時から続けてきました。上の立場の人が、朝からイライラしていると相手が話しかけにくくなってしまいますからね。

インタビュアー

ヤマトへの愛と持ち前の明るさが、藤木さんのヤマト人生の根幹になっている気がします。
最後に、女性社員の方へ向けて、メッセージをお願いします。

藤木マネージャー

最近は、シングルマザーでも家庭と両立しながらやりがいのある仕事ができる環境が最大限整い始めていると感じます。

私の一番の目標は、私を見て「役職者っていいな」と思ってもらうこと。男女問わず魅力のある若手社員の方はたくさんいるので、最初から「こういう道もある」と提示できればよいです。「輝きたい」と思う方が後を追ってきてくれるように、まずは自分が精いっぱい輝いていきたいです!

 

 

【コラム】息子は中学三年生。子どもにはありのままの姿を見てほしい

子どもには、苦しんでいる姿も楽しんでいる姿も見てほしいと思っています。

父親がいない分、一生懸命外に仕事に行く姿を見せてきました。私が怠けると子どもも怠けてしまうような気がして、復職するときに「仕事も子育ても手を抜かない!」と思ったんです。

 

コロナ前に仕事の飲み会から帰ったときには、「よっぱらい!」と怒られたり、疲れた顔をしていると「大丈夫?」と声をかけてくれたり…。私の背中を見たのか、優しい子に育っています(笑)。

藤木マネージャーのモチベーショングラフ                

※クリックして拡大できます

 

36歳:パート社員として中途入社 。3ヵ月後に。キャリア社員になるための試験を受け合格。物流支店から主管営業企画課へ異動

 

37歳:マネージチャレンジ試験に不合格。成果を残すことの難しさを痛感。上司が助言してくれたことで「あきらめない!」と翌年も再挑戦

 

38歳:マネージ社員に!

 

42歳:役職候補者として認定試験を受ける。 社内免許の取得が1番大変でした。 指導・安全マネージャーに何度も指導をしていただき合格!

 

43歳:秋葉原営業所 副所長に就任。その後、館内物流支店 支店長に就任。

 

43歳:入札に失敗し、 マネジメントも上手くいかず挫折。 同僚・副支店長の支えでモチベーションを取り戻す。

 

44歳:経理担当マネージャーに就任。プレッシャーに押し潰されそうでした。前任のマネージャーや同僚に支えられなんとか持ち直しました。

 

44歳:入院を余儀なくされ、「自分はいらないのでは」とどん底に。戻る場所と働ける環境を作ってくれ、支えてくれた皆さんに感謝。働けることの喜びを痛感しました。

 

45歳:現在

 

小宮主管支店長の来期に向けての行動力、バイタリティーに圧倒されていますが、やりがいを感じています。自身も主管支店の一員としてしっかりと支えていきたいです。

私生活では趣味のクラリネットを続けています。息子は今年度受験を迎えます。

 

藤木マネージャーの一日のスケジュール                

※クリックして拡大できます

 

5時 起床・息子の朝食作り

6時 出勤 (1時間半)

7時

8時 出社。メールチェック・書類チェック

9時 主管マネージャーMTG

10時 収支見通しMTG

11時 ↓

12時 昼食

13時 メールチェック・申請書等の書類チェック

14時 ↓

15時 収支 (経営管理) 分析・資料作成

16時 ↓

17時 ↓

18時 メールチェック・帰宅準備

19時 帰宅 (1時間半)

20時

21時 家事・息子の学校からのお知らせ確認

22時 夕食・塾から帰宅した息子とコミュニケーション

23時 お風呂・就寝準備

24時 就寝

※22時 

息子が塾から帰った22時頃、学校や会社であったことをお互いに話す時間を作っています。会話がなくなってしまわないように、この時間を大切にしています。

 

藤木マネージャーってどんな人?                    

東東京主管支店長
小宮 諭 さん

一番のいいところは、負けず嫌いなところ。新しいことへチャレンジしながら仕事に向かっています。

社員に対しては、常に心配りをして親身に相談に乗りながらも、役職者として厳しいことを言える一面も持ち合わせています。経理担当マネージャーとしても、主管で起きている問題を改善し、現場で正しく運用するにはどうすればいいか考え、提案してくれます。

今後はさらにスキルを身に着け、主管全体の経営を管理できる人、役職者として憧れられる人になってほしいです。

 

小宮主管支店長の取り組み

オープンでフラットな職場づくり

人材を発掘し上に引き上げるのが役職者の役目。声掛けや面談で関係性を構築しながら、男女平等にスキル・キャリアをアップできる機会を作っています。

さらに社員の声を聞くための取り組みとして、上司を通してではなく、主管支店長に直接相談できる仕組みをつくっています。

(営業企画課時代の仲間の皆さん)

営業担当 SV
草野 聖美 さん

藤木さんとは、営業企画課のときから7年ほどのお付き合いです。
藤木さんが異動してきて課が180度変わり、明るくなりました。藤木さんは全体が見られる気配り上手。明るさも気配りから来ているのかもしれません。

仕事で大失敗をしたときも、円満に解決するだけでなくその後のメンタル面のフォローまでしてくれて、「この人に付いていこう!」と決心…。そんな藤木さんの姿を見て私も係長になりました!

営業担当
古舘 菜穂子 さん

私も藤木さんとは7年ほどのお付き合いです。
藤木さんに相談すると、違う課のことでも一旦受け止めて、担当部署と連携し解決してくれます。育休から復帰するときも、藤木さんがいるので安心して戻って来られました。お互いに子どもがいることもあり、少しでも帰る時間が遅れると「大丈夫?」と声を掛けてくださいます。

藤木さんの趣味であるクラリネットのコンサートに招待していただいたこともあり、親子で楽しめました!

 

キャリアアップを迷っている皆さんへ

自分が役職者に向いているかそうでないかなんて、やってみないとわからない自分から手を挙げて、積極的に現場に出ていってほしいと思います!

 

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