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初の試みに一から挑戦!工夫を凝らし、清掃と声掛けで活気ある職場へ【宮崎主管支店】

2022.11.02

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宮崎主管支店では、障がい者の就労支援団体(以下、就労支援団体)の協力を得て、昨年から主管支店自体に障がい者の受け入れを始めました。障がい者の就労に伴って業務を切り出すなど、新しい試みにも試行錯誤しながら取り組んでいます。

 

今回は、今年2月に宮崎主管支店に配属された石井さんの事例を通して、働きやすい職場環境づくりの工夫をご紹介します。

 

今回のクローズアップ社員

石井 嘉之さん

所属:宮崎主管支店
職種:作業
障がい種別:知的障がい


※地域の支援団体の協力・紹介により、トライアル期間を経て入社。

地域の就労支援団体のサポートを受けて採用

Q.石井さんの採用の経緯を教えてください。

 

A.宮崎労働局のコーディネーターを経由した就労支援団体の紹介を経て、2週間のトライアル期間後に採用になりました

 

宮崎主管では近年、就労支援団体経由で障がい者雇用を行っていなかったため、ハローワークの担当者に相談したところ、宮崎労働局のコーディネーター経由で、支援団体を紹介してもらい、石井さんと出会いました。当時、石井さんは就労支援団体の支援で人付き合いにおけるコミュニケーション能力や、ビジネスマナーを中心に学んでいたそうです。昨年の秋に約2週間のトライアル期間を経て、2022年2月に正式に入社していただきました。主管での障がい者雇用は初めてだったので、自分たちだけではわからないことも多く、今回の就労支援団体の手厚いサポートはとてもありがたかったです。

 

サポートの具体例としては、石井さんが入社してから10日程、支援員の方の付き添いがありました。事前に共有した業務内容や手順が掲載された資料をもとに、社員が立会えない時も直接指導していただきました。そのほか、水撒きホースの巻き取り方・掃除機の電源コードの巻き方など、石井さんが苦手と感じる作業について、どのように伝えるべきかを相談すると、伝え方のコツを丁寧に教えてくださいましたまた、困った時は、周りに相談して一人で抱え込まないことなど、勤務中に不安を感じた際の対処法を石井さんに伝えてくれて、非常に心強かったです

 

清掃を業務として切り出し、いつも綺麗な職場に

Q.石井さんの業務内容を教えてください。

A.宮崎主管支店内の共用部分の消毒や、お手洗い・会議室・シャワー室等の清掃業務を担当してもらっています。

他主管の事例を参考に、これまで朝礼後に各自で行っていた「清掃業務」を、石井さんに担当してもらうことにしました。これまで清掃の範囲、頻度、方法が統一されておらず、精度にばらつきがありましたが、石井さんが清掃業務を担当してからは、手順や時間配分、掃除道具などを細かく設定し、実行してくれるので、職場が綺麗な状態に保たれています

障がい者の雇用だけでなく、清掃を業務として切り出すことも、宮崎主管支店では初めての取り組みで全てが手探りでしたが、何度もトライアルを重ねて業務体制を確立しました。

入社当初は一人での作業に不安を感じていた石井さんですが、今では「こういうふうにしてみたい」と改善提案をしてくれることも。日に日に自信と責任感がにじみ出てきている様子が周囲からもうかがえます。

 

 

目視で確認できるマニュアルにすることで、業務の効率化を図る

Q.石井さんが働きやすい環境のために、どんな工夫をしていますか?


A.やりづらいところは、共に試行錯誤を重ね仕組み化しました。


石井さんが入社して間もない頃は、「ハンドソープ等の詰め替えはどれくらいの量を補充すればよいか」など、感覚的な業務において適切な判断が難しい場面がありました。そこで詰め替え容器に「←ここまで入れる」とラベリングすることで、石井さんが作業時に迷うことなく業務ができるよう工夫しました。伝達事項も、➀具体的に➁目視で判断できるように➂指示書などで振り返ることができるように、の3点に注意して話すように心がけています。

 

▲左の表には目安時間、右の表には実際の時間を記入し、イレギュラーが起きた際に、どの項目で問題が起きたのかを確認する際に使用しています。
 ※画像はクリックで拡大できます

 

▲各部屋の作業工程について、このシートを縮小してクリアフォルダーに入れ、1つの工程が終わるごとに、マーカーでチェックを入れながら作業しています。
※画像はクリックで拡大できます

共に高め合える仲間を目指して

Q.今後さらに注力したい取り組みについて教えてください。


A.様々な個性や特性を持つ人が、協力し安定して働ける職場環境をつくっていきます。


石井さんの入社によって、主管内の衛生環境が向上したことはもちろん、主管内の雰囲気が柔らかくなった印象があります。石井さんが私たちにかける優しい言葉が、職場全体に連鎖しているのだと思います。個性や特性というのは、皆さんそれぞれの得意不得意の延長線上にあるものだと気づきました。雇用や業務設計など、初めての試みに不安や緊張もありましたが、多くの社員と支援団体のサポートのもと、形にできたことは大きな喜びです。今後も障がいの有無にかかわらず、1日でも長く安定して働ける職場環境を構築していくために、共に学び共に高め合える雰囲気づくりをしていきたいと考えています

 

最後に、今後の意気込みを教えてください!

石井さん

職場が綺麗になっていくのを見るのが嬉しいです。掃除をしていると、皆さんが「綺麗にしてくれてありがとう」「頑張ってね」など声を掛けてくれるので、さらに頑張ろうという気持ちになります。ヤマトで働き始めて、以前より体力が付きましたし、大きな声で挨拶ができるようにもなりました。「報・連・相」が自分からできるようになったこともひとつの成長だと思っています。

職場の皆さん

石井さんの清掃は細かく丁寧で、特に給湯室のシンクやテーブルは見違えるほど綺麗になりました。これまでよりも快適で過ごしやすくなり、大変ありがたく感じています。また、石井さんは心遣いが素晴らしく、水撒きをしている近くを通ると「足元に気を付けて下さいね」などと声をかけてくれるので、自分も気遣いを見習わないといけないと感じます。石井さんの「お疲れ様です」「お仕事頑張ってください」という元気な挨拶で職場の雰囲気が明るくなります。宮崎主管には欠かせない存在です

 

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