接客業務で活躍！障がい特性に応じた働き方を。稲沢営業所 兼松由佳さん

中部地域のなかで唯一ベースを持たない小牧主管支店。

障がい者雇用のノウハウがあまりなく、障がい者雇用の取り組みを始めた当初はとても苦労したそうです。しかし、主管ー丸となって雇用に取り組んだことで2022年4月には雇用率を3.15%まで上げることができました。

今回はお客さまからお褒めの声をいただいている、小牧主管支店 稲沢営業所の兼松さんの事例を紹介します。

兼松 由佳さん

所属：稲沢営業所
職種：作業
障がい種別：精神障がい

就労支援施設「Hearts キャリアセンター」から入社

「障がいがあると接客は難しいのでは…」という先入観

Q. 最初に兼松さんと会ったとき、どんな印象でしたか？

A. 目を合わせて会話することが少し苦手そうな様子が見られました。

そのため、当初は接客業務を行ってもらう予定はなく、受付に持ち込まれたフリマサイト系の荷物の計上や昼のコンビニSD集荷の伝票を貼って発送するバックヤード部分での業務を担当してもらいました。

それまで障がい者雇用の経験がなかったため、「接客業務は難しいのではないか」と先入観にとらわれてた部分も大きかった、と振り返ります。

真面目で丁寧な姿勢が受付業務にフィット

Q. 兼松さんがバックヤード以外の業務に関わるようになったきっかけはなんですか。

A. 普段の業務で接している中で、言葉遣いがとても丁寧だと気づきました。そう思ったときには既に、「ご年配の方にネコピットをご案内してみない？」と声をかけていました。

業務中の姿を見ていると、一度覚えたことは間違えない正確さと記憶力をもっており、言葉遣いも丁寧で好感の持てる話し方であったため、「ご年配の方にネコビットのご案内ができるのではないか」と思いました。

現在はご年配の方や不慣れな方へのネコピットの操作案内だけでなく、簡単な荷受け作業までお願いしています。兼松さんが受付に立って、ご年配の方ヘネコピットの案内をしてくれることで、受付業務全体の効率が上がりました。また、お客さまもスムーズに伝票発行ができるようになり、伝票発行をタブレットで行ってくださるお客さまが増加し、営業所としてのデジタル化率が66％から84％へ大きく推進しました。

兼松さんとともに働く水谷さんより

稲沢営業所
水谷 朱音さん

丁寧で綺麗な話し方をするので聞いていて心地よい気分になります。特にご年配の方やタブレットの操作が不慣れな方には、操作手順をゆっくりと説明しています。丁寧な接客にお褒めの声をいただいています。

営業所にとって「なくてはならない存在」に

Q. 兼松さんと一緒に働く中で工夫していることはなんですか。

A. 内勤者だけでなく、全員で兼松さんをフォローしています。

兼松さんが継続して勤務できるよう営業所一丸となってフォローしています。受付業務で1人になることがないように、内勤者を中心に、SDや他のパートさんも含め全員でサポートしています。

同僚の大野さんより

稲沢営業所
大野 佐千子さん

兼松さんは初めて教えたことは必ずメモを取り、忘れないようにしています。仕事も丁寧でミスがないため、安心して任せることができます。兼松さんがお休みの時には「兼松さんが休みだと大変。営業所になくてはならない存在だね」という声が上がります。また、休憩時には一緒にお菓子を食べたり、仲良く会話をしたりしています。

児玉 謙一 営業所長より

稲沢営業所
児玉 謙一さん

真面目でミスがなく、仕事を確実に行ってくれる兼松さんへの信頼は大きく、 今では営業所に不可欠な大切な仲間です。

一人ひとりが活躍できる職場環境を目指して

Q. 今後、小牧主管支店でどのようなことに取り組んでいきたいですか。

A. 一人ひとりと向き合い、「できること」を一つずつ増やし、全員が活躍できる職場づくりを目指します。

障がい者雇用というとレベルが高いように感じていましたが、振り返れば経験がなかったからだと感じます。 接客業務は障がいのある方にはハードルが高いと思っていましたが、兼松さんが「できる」ということを証明してくれました。

固定観念で「難しい」と決めつけるのではなく、一人ひとりの特性を生かした仕事内容をお願いしていきたいです。今後は採用だけではなく、定着にも取り組むことで、さまざまな働き方ができる職場づくりを行っていきます。