業務役職者で育休を取得!妻を支え、一緒に子育てしたい
2024.04.25
ヤマト運輸では、さまざまなバックグラウンドを持つ社員が、自分らしくチャレンジし活躍しています。
社員の皆さんはどのようにして、自分らしい働き方を実現しているのでしょうか?
。
日本では、少子化対策やSDGs(ジェンダー平等)の観点から男性の育児休業の取得推進が求められており、ヤマト運輸でも、女性・男性に関わらず育休の取得を勧めています。
とはいえ、「」「」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
をご紹介します。

プロフィール
東京ロジスティクス主管支店
羽田コントラクトロジセンター
マネージャー(改善担当) 金丸博文さん
家族構成:妻、長男
育休取得期間:1.5カ月間(2023年12月1日~2024年1月15日)
子どもが小さいうちは、できるだけ一緒に過ごすことが大事だと考え育休取得を決意。
育休取得以前は、人事労務担当のマネージャーとして、12名の社員を率いていた。2024年2月より現職。
羽田コントラクトロジセンターとは
2023年4月から4つのロジセンターが統合に向けて準備を開始し、2024年2月に羽田コントラクトロジセンターとして一本化。派遣社員も含め、1,000名を超える社員が在籍し、手術機器の洗浄・メンテナンスや、医療系特定顧客の物流などを担っています。
業務役職者の育休取得に不安も、周囲に背中を押された
- インタビュアー
育休取得を考えたきっかけは何ですか?
- 金丸さん
友人たちから、子育ての大変さや、幼少期を親子で過ごす大切さを聞いていたので、自分がしっかり育児に関わるべきだと思っていましたし、小さい頃はできるだけ子どもと一緒に過ごしたいと考えていました。
また、妻も初めての子育てに不安を抱えていたので、少しでも妻を支えたいと思い、育休を取得しようと思いました。
- インタビュアー
マネージャーとして、育休を取得することに不安はありましたか?
- 金丸さん
周囲に業務役職者で育休を取得した人がいなかったので、とても不安でした。人事労務を担当するマネージャーとして育休制度の存在はもちろん知っていましたが、正直にいえば、私自身も育休を取得することに少し抵抗感を持っていました。
- インタビュアー
どうやって不安を解消したのでしょう?
- 金丸さん
出産予定は10月でしたが、4月の時点で思い切ってセンター長に相談しました。すると、「当然の権利です。ぜひ取得してください」と言っていただき、ホッとしました。
また、部下でチームリーダーの加藤さんから、「業務役職者が積極的に育休や年休を取得してくれないと、一般社員が遠慮して取得できないので、役職者の育休取得の先駆けとしてしっかり取得してください」と言われたことが、心に響きました。
- インタビュアー
それは、響きますね。いつから育休を取得しましたか?
- 金丸さん
里帰り出産だったので、産後一カ月は妻の実家にサポートしてもらい、家族3人の生活がスタートするタイミングに合わせて、12月から1か月半育休を取得することにしました。
- インタビュアー
育休取得のためにどんな準備をしましたか?
- 金丸さん
まずは、自身が携わる業務の棚卸しを兼ねて引継ぎリストを作成。代理者・タスク・発生日・内容を明記して、細かい業務内容についてはそれぞれ個別に説明を行いました。みんなの業務を増やしてしまうので申し訳ない気持ちがありましたが、半年ほど時間をかけて引き継ぎを行い、徐々に調整してもらうようにしました。センター長やマネージャーを含め、周囲のみんなが、誰一人として嫌な顔をすることなくサポートをしてくれ、とてもありがたかったです。
金丸さんの業務の棚卸リスト
家事・育児は自分がやる覚悟で!人生設計を考える良い機会にも
- インタビュアー
育休中は家事や育児をどのように分担していたのでしょう?
- 金丸さん
育児や家事を「できる時にやる」や「手伝う」ではなく、「自分がやる」ことを意識しました。妻も仕事をしているので、もともと食事の準備を担当していましたが、育休中はそれに加えて、掃除と洗濯などの家事全般も担当しました。また、育児は入浴や寝かしつけはもちろん、夜泣きの対応やミルク作りもしました。
【育休中の金丸さんの1日のスケジュール】
●8:00 起床し、朝食をとる
●午前中 掃除や洗濯をする
●13:00 昼食。その後、家族で近所の公園や海岸に出かけ、散歩や買い物をする
●18:00 長男をお風呂に入れた後、夕食。その後、時間があれば読書
●22:00 就寝。3時間おきに長男が起きるため、その度にミルクを作り、寝かしつけ
- インタビュアー
育休中で大変だったことは何ですか?
- 金丸さん
抱っこしていないと泣いてしまう子で、何をするにも妻と交代でずっと抱っこしていました。散歩に出かけると、機嫌よくベビーカーで寝てくれるので、散歩は良い気分転換になりました。
- インタビュアー
育休を取得して感じたメリットとデメリットは何でしょう?
- 金丸さん
メリットは、子どもの成長を傍で見ることができること。ミルクを飲むと体がどんどん大きくなるという当たり前のことに感動しました。自分たちがいなければ、この子は生きていけないのだと実感しましたね。
また、妻との会話が増え、これまであまり話すことはなかった、自分たちの子どもの頃の話やお互いの実家の家族の話をすることが増えました。料理の腕前も上がりました。ラーメンは前日から準備を始め、スープから作ります(笑)。
デメリットは、子供が中心の生活になるので、気軽に出かけたりはできなくなるなど、行動は制限されます。あと、育児休業給付金が入金されるまで数カ月がかかるので、一時的に収入が減ります。あらかじめ、育休中の生活費を準備しておくことをお勧めします。
- インタビュアー
育休中は職場と連絡を取っていましたか?
- 金丸さん
センター長が、「育休中は仕事の連絡をしないように」と、みんなに声をかけてくれたので、育児に専念することができました。それでも、仕事のことはよく考えていました。仕事と距離を置いたからこそ、「こんな風にしたらいいのではないか」といった発想が浮かぶこともありました。
- インタビュアー
育休を充実させるためのアドバイスがあれば教えてください!
- 金丸さん
私は育児の合間に、加入している保険の見直しを行い、教育費などを考慮しながら資産形成の再設計を行いました。普段は時間がなくてなかなかできませんでしたが、育休期間にじっくり考えることができてよかったです。
育休中の職場の様子やルールの変更を共有してもらい、スムーズに復帰
- インタビュアー
職場のフォローで助かったことはありますか?
- 金丸さん
復帰するときに、育休中に起こった出来事や課題、また新しく追加された社内ルールなどについて、各業務で時間をとって詳細に説明してもらいました。おかげで、戸惑うことなく、スムーズに業務に復帰することができました。戻りやすい環境を作ってもらったことが、とてもありがたかったです。
- インタビュアー
育休を取得したことで、何か変化はありましたか?
- 金丸さん
入社から20年近くなりますが、こんなに長期間仕事を離れたことがなかったので、心機一転することができました。育休を取得することで頭がクリアになり、仕事への意欲が高まりました。
- インタビュアー
希望する誰もが育休を取得するために、どんなサポートが必要だと思いますか?
- 金丸さん
私の職場には、担当は異なるものの、同じ職位のマネージャーが複数人いて、自分の仕事を理解し、引き継いでくれる環境があったので、スムーズに育休を取得することができました。それに対して、役職者が一人しかいなかったり、承認業務をお願いできる人がいないと、育休取得はハードルが高くなると思います。そういった職場環境でも、育休を取得できるようなサポート体制を整えることが必要不可欠だと思います。
また、男性が育児に関する知識を学び、「育児を手伝う」のではなく、「自分が育児をやる」意識を持てるような研修があれば良いと思いました。
- インタビュアー
育休取得を検討している社員にメッセージをお願いします!
- 金丸さん
収入や職場の体制に不安を感じて、育休取得を躊躇している方が多いかもしれません。特に業務役職者は同じ組織に1人しかいないことも多く、自分の代わりをお願いできるのかと、より不安を感じると思います。まずは、できるだけ早く上司に相談することをお勧めします。相談することで育休の制度紹介など色々とアドバイスをもらえたり、育休取得に向けて体制を強化してもらえると思います。
上長・同僚からのコメント

羽田コントラクトロジセンター
センター長 山口 悟史さん
金丸さんが育休取得を公表する際、「みんなで協力していこう」と話しました。希望する誰もが育休を取得できるよう、私たちが背中を押してあげることが、非常に大事だと思います。役職者は抱えている業務が多いので引き継ぎをしっかりしてもらい、不在中は各業務がしっかり進捗しているかを確認していました。男女問わず、育休など長期間仕事から離れ、復帰したメンバーには、スムーズに仕事に戻れるように、不在の間に変わったことなどを直接伝えるようにしています。
育休から戻ってきた金丸さんは、以前よりも明るくなった気がしますね。みんなとよくコミュニケーションを取りながら仕事を進めてくれています。今回、金丸さんが取得したことで、改めて職場全体で育休制度について理解する良い機会になったと考えています。

羽田コントラクトロジセンター
加藤 千晶さん
男性の育休取得者は増えてきましたが、まだまだ取得期間が短いなど課題が多いのが現状です。業務役職者である金丸さんが育休を取得することで、他の社員への手本となり、もっと取得しやすい雰囲気になるのではと思い、育休取得を後押ししました。
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