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育休取得者に聞いた!男性育休のメリットと、取得しやすい職場づくりとは?

2023.03.29

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ヤマト運輸では、さまざまなバックグラウンドを持つ社員が、自分らしくチャレンジし活躍しています。

社員の皆さんはどのようにして、自分らしい働き方を実現しているのでしょうか?

 

今回のテーマは「男性育休」

日本では、少子化対策やSDGs(ジェンダー平等)の観点から男性の育児休業の取得推進が求められており、ヤマト運輸でも、女性・男性に関わらず育休の取得を勧めています。

とはいえ、「どのように取得したらいいかわからない」「育休を取ったら職場の負担になるのでは」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は実際に育休を取得した男性社員に、取得までの流れや育休取得のメリットをインタビュー!

多様な働き方を実現するためのヒントをご紹介します。

 

プロフィール

東松山主管支店 埼玉もろやま中央営業所

グループ長 井口 剛志さん

家族構成:奥さま、長女(5歳)、双子(次女三女 0歳)

取得期間:30日間(2022年5月~6月)

奥さまの双子の妊娠をきっかけに育休取得を決意。

営業所は単独店、フルタイムのSDは12名在籍。

急な育休もしっかり準備すれば職場も安心

異動直後での育休取得。背中を押してくれた所長の一言。

インタビュアー

育休の取得を決めたのはいつですか?

井口さん

現在の営業所に異動してすぐの頃でした。妻が双子を妊娠していることが分かって、「今回は育休を取ってくれない?」と相談されました。

長女を授かった時は「職場に迷惑がかかるかもしれない……」という不安から取得しなかったのですが、今回は双子で育児の負担も前回の倍です。妻を支えなければと思い、育休取得を決意しました。

インタビュアー

異動直後に育休取得の相談をするのは勇気が要りますよね……。

井口さん

正直不安でした
でも、所長が「おめでとう!ぜひ奥さんを手伝ってあげて」と笑顔で受け入れてくれてホッとしましたね。職場の同僚も、現役で育児をしている人が多かったので、好意的に受け止めてくれました

インタビュアー

グループ長が育休に入ると聞いたら、現場の皆さんは「この後どうなるんだろう」と心配しそうですが……?

井口さん

所長と協力して、育休中の稼働計画などを事前にしっかり立てることで不安を緩和しました。単独店なので、どうしても稼働が足りない場合には、親店から応援に来てもらえるように事前に調整してもらいました。

インタビュアー

グループ長としての業務はどなたにお願いしたのでしょうか?

井口さん

副グループ長にお願いしました。副グループ長も育児経験者だったので「育児に専念してくださいね」と温かく送り出してくれてうれしかったです。おかげで育休中は育児に専念できました。

妻と長女が触れ合う時間をつくるため、家事と新生児の育児を担当。

インタビュアー

育休中はどのように過ごしていましたか?

井口さん

家事全般と双子の育児を担当していました。妻は出産前の2か月間入院していたことで、長女が寂しがっていたので、妻と長女が触れ合える時間をできるだけつくることを第一に考えていましたね。

【育休中の井口さんの一日スケジュール】

● 6:30 双子の泣き声とともに起床。ミルクで授乳し、洗濯。
● 7:00 長女を幼稚園に見送り
● 8:00~14:00 日中は、掃除や料理などの家事全般を担当。2日に1度、双子の一人を病院まで送迎。
● 15:00 幼稚園に長女のお迎え
● 16:00 子どもたちをお風呂に
● 17:00 夕飯の支度。食卓は家族みんなで
● 19:00 子どもたちの寝かしつけ
● 20:00〜翌朝まで 妻と交替で睡眠をとりながら、双子にミルクで授乳

インタビュアー

育休を取得してよかったことは何ですか?

井口さん

妻の代わりに育児をしたり、病院への送り迎えができたりしたことですね。双子の一人は体調が安定せず、二日に一度病院に通う必要がありまして。
育休を取得していなかったら、妻が3人の子どもたちの面倒を見ながら病院にも通うことになっていたので、育休を取って本当によかったなと思います

妻の出産前の入院や子どもの通院など、緊急を要する事態はいつ起こるかわからないので、出産前でも男性が休みをとれるなど、より柔軟に休暇を取得できる制度になっていくと嬉しいですね。 

インタビュアー

育休中、職場の人とは連絡をとっていましたか?

井口さん

職場の仲間が「出産おめでとう」「大変でしょう、大丈夫?」と連絡してくれました。育休中は家族以外とのかかわりが薄くなるので、気にかけてくれるのがうれしかったですね。

復帰後も自信をもって家事育児に参加! 人として成長できた。

インタビュアー

復帰後はどんなことに苦労しましたか?

井口さん

復帰後はすぐに夏の繁忙期だったので、すごく大変でした……。異動直後の育休取得だったのでルートを把握しきれておらず苦労しましたが周囲がサポートしてくれたのでなんとか乗り切ることができました

インタビュアー

家事育児ができるようになって変わったことはありますか?

井口さん

以前は家事育児を妻に任せきりだったので「負担をかけてしまっている……」という後ろめたさがずっとありました。妻も家のことが心配で、休日でも2-3時間しか外出できず……。でも今は妻も安心して自分に家事育児を任せて、ゆっくり出かけられるようになり、とてもうれしいです。そうして妻を支えられるようになったことで、頼ってもらえる存在に成長できたように感じます。

インタビュアー

今はどうやって家庭と仕事を両立しているのでしょうか?

井口さん

平日は洗濯や皿洗いなどの簡単な手伝いをして、休日は育休中と同じように過ごしています。育休中に一通りマスターしたおかげで、自分から積極的に家事育児に参加できるようになりました。

インタビュアー

最後にメッセージをお願いします!

井口さん

育休を取得すると家事育児に自信をもって参加できるようになり、人としても大きく成長できます。家事育児への自信が仕事の活力にもつながるので、家庭も仕事も充実させるために、機会があれば積極的に育休を取得してください!

「妊娠出産おめでとう!」から始まる、育休を取得しやすい職場づくり

 

きちんと稼働計画を立てれば、安心して育休が取れる

坂戸西営業所

所長 塚越栄治さん

育休取得の相談を受けたらまずは笑顔で「おめでとう」と声をかけることの大切さは、主管支店から繰り返し発信されていたので常に意識していました。私自身も双子の父で育児の大変さも知っているので、素直に「奥さんを支えてあげてほしい」と思いました。

 

とはいえ、グループ長が育休に入れば、周囲は「業務量が増えるのではないか」と心配になりますし、育休を取る本人も現場がどうなるのか不安に感じているはずです。職場の全員が安心できるように、業務量を計算し、稼働計画を立てたうえで「こういう対策をしているから大丈夫だよ」と説明しました

 

事前にしっかりと準備をしておけば、育休を取得しても職場に負担がかかることはありません。皆で協力してサポートしていくことが、育休を取得しやすい職場づくりにつながると思います。

男性の育休取得を当たり前に!主管支店全体でバックアップを

東松山主管支店

人事マネージャー 沖田哲也さん

東松山主管支店では、役職者向けに「まずは笑顔で話を聞いてあげてください」と啓蒙活動を行っています。慣れていないうちは、育休の相談をされると「え!?」と身構えてしまうこともあるかもしれません。そうすると相談した人はその後が切り出せなくなってしまいます。笑顔で気持ちよく話せる雰囲気づくりが重要です

育休取得が決まった後は、職場の他のメンバーに負担がかからないよう、稼働の調整などのバックアップを行っています。主管内で協力して仕事を調整しているので、これまで一度も社員からのクレームや過重労働は発生していません。「育休をとっても、きちんと仕事は回るんだ」と分かれば、より育休を取得しやすくなります。

こうした取り組みの甲斐あり、昨年度まではほぼゼロだった男性の育休取得者が、この1年で8人に増えました。今後も活動を継続し、男性の育休取得を当たり前にしていきたいです。

 

 

 

 

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