【所長必見】SDの心をつかむ対話術とは？（シゴトのヒント）

4月号に掲載した「主管支店めぐり」では名古屋主管支店のエクセレントドライバーの取り組みについて紹介しました。

早くから推進していた名古屋緑大清水営業所の山岡所長はエクセレントドライバーの取り組みだけでなく、さまざまな声掛けや工夫で営業所のメンバーとコミュニケーションをとっています。

今回は心をつかむコミュニケーション術についてご紹介していきます。

名古屋(主)名古屋緑大清水営業所 所長 山岡 憲司さん

SDからグループ長を経て所長に。名古屋駅前を担当する営業所の所長から、2年前に名古屋緑大清水営業所に赴任。

エクセレントドライバーの取り組みについて

インタビュアー

交通事故ゼロ運動（以下、事故ゼロ）期間中に特に気を付けていることはありますか？

山岡所長

私は、SDの運転や行動などに良い点を見つけたら、「褒める」ようにしています。私がこれまで所属してきたどの営業所でも、褒める文化が浸透していて、それが無事故を達成につながっていると感じているからです。事故ゼロ期間は、特に意識して「褒める」ように心がけています。また、「褒められる」ことで、SDには気持ち良く、そして改めて良い行動を再認識して、仕事に取り組んでほしいという想いで行っています。

 

インタビュアー

山岡所長は、エクセレントドライバーの取り組みが始まる前からドラレコ映像をチェックしていたと伺いました。

山岡所長

はい、もともと「最高な運転をしよう！」とSDに伝え、SD自身が「これは…！」と思うような最高の運転ができたら自分のところにドラレコ映像を持ってきてもらい、その運転を全員の前で褒める取り組みをしていました。

 

私が今の営業所に赴任した直後の事故ゼロ期間最終日にグループ長が残っていて、何をしているのだろうと思ったら、最後に帰庫するSDを待っていたんです。そしてそのSDが無事故で帰ってきたことで営業所の無事故が達成され、みんなで本当に喜んでいました。

エクセレントドライバーの取り組みもこの土壌だからこそ、全員が参加してくれているのだと思います。

 

インタビュアー

ドラレコ映像をみるときに気を付けていることはありますか？

山岡所長

映像を持ってきてくれたらどんな状態でも最優先し、待たせないことを心掛けました。時には映像を見せる列で渋滞になることもありましたが(笑)きちんと主管支店へ提出することで主管支店長からもコメントがもらえるのはSDにとってうれしいことだと思います。

 

インタビュアー

なかなかドラレコ映像をもってこない方へはどのように声がけをしましたか？

山岡所長

焦りや手本になる運転を知らないために、少し速度が速かったり、片手運転をしていることがあるかもしれません。良い運転の映像を見せて、その人が気づいていないところに気づく機会をつくってあげることが大切だと思います。そして、そこさえなければ褒めてあげられるのに、「本当は褒めてあげたいのに、もったいないよね」と、次回に期待していることをストレートに伝えることで本人のやる気を引き出します。褒められている人を見ると自分も褒められたいと思うようになると思いますので、期待を伝えるようにしています。

 

インタビュアー

安全に取り組む中で、気を付けていることはありますか？

山岡所長

大清水営業所の担当エリアはほとんど住宅地です。住宅地は事故が多いと言われていますが、みんな「住宅地で働くSDとしてのプライド」を持って仕事をしています。今回のようなキャンペーン期間以外も、住宅地だからこそ、きちんとやるんだ、という気持ちがあります。またベテランの社員が若い人に、危険につながる運転や行為でダメなことはダメ、ときちんと注意してくれることも安全意識の向上につながっていると思います。

 

普段のコミュニケーション

インタビュアー

普段のコミュニケーションで気を付けていることはありますか？

山岡所長

たとえば機嫌の悪い人がいたら、まず自分から話しかけます。「何か怒っているの？」と聞いてみれば大体、理由を話してくれます。話してもらえたら、きちんと労ってあげるなど反応を示すと、相手は話しているうちにだんだん落ち着いていきます。なかなか自分から話しかけにこないメンバーに声掛けすることも大切です。

インタビュアー

特にこだわっているコミュニケーションのポイントは何ですか？

山岡所長

意識しているわけではないけれど、やってほしいことがなかなか浸透していないと思ったら、同じことを言い続けるだけではダメで、やる気になってもらうために、どう伝えれば動いてくれるだろうか？ということを考えています。例えば、表彰など褒める場では、その時にいる全員を集めてみんなの前で表彰することで、表彰された本人に喜んでもらい、本人と周りの全員のやる気を引き出すようにしています。

インタビュアー

やる気やモチベーションアップの秘訣は何だと思いますか？

山岡所長

例えば、主管支店から表彰されたり、褒められたことに対しては所長がすごい、ではなく営業所が評価されたんだよね、それってグループ長のおかげ、営業所の全員のおかげで君たちがすごいんだよ！と伝えます。

インタビュアー

「所長は怒らないけれど、ずっと覚えている」と伺いました。どういうことでしょう？

山岡所長

何かミスがあったときに社員は、私に報告にきます。そのときに「なんでそんなことしたんだ」と怒らず、次にミスしないためにどうしようか？と一緒に改善策を考えアドバイスします。そして本人も忘れた頃に、「そういえばその後うまくいっている？」と声をかけます。いつの間にか忘れる、ということがないように1年後だったとしても声掛けを欠かさないようにしています。

インタビュアー

ミスがあったときに怒らずアドバイスしてもらえるのは良いですね。

山岡所長

最初の頃は荷物事故があっても処理が終わった状態で最後に書類を渡されるだけでした。それではその件に対して私は何もしてあげられないので、何か起きたときにはまずは自分のところに来てほしいと伝えました。理由を聞けばそこでアドバイスができます。また営業やクレームについても相談があれば必ずアドバイスをします。100社あったら100通りのしゃべり方、提案の仕方があるから、このお客さまに対してはこのしゃべり方をする、このお客さまにはこういう提案してあげたら良いんじゃない、とアドバイスをしています。

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