効率的な指導で事故を未然に防ぐ! 愛媛主管支店の安全指導の工夫とは?
2023.08.29
YAMATO NEWS 9月号では、秋の交通事故ゼロ運動に向けて、動体を見落としやすい3つの場面と、愛媛主管支店の取り組みをご紹介しました。この記事では、を詳しくお伝えします。
まだYAMATO NEWS 9月号を読んでいない方はこちらからご覧ください。
\この人に聞きました/

愛媛主管支店
安全・コンプライアンス担当マネージャー
森 正義さん(写真左)
愛媛主管支店
安全指導長
狩野 昌弘さん(写真右)
安全指導において愛媛主管支店が特に心がけているのは、です。安全指導長の人数や指導時間が限られる中、事故防止に取り組めるよう工夫しています。
指導対象者の優先順位をつける──ハイリスク者に絞ってドラレコ指導を
- インタビュアー
ハイリスク者はどのように選定しているのでしょうか?
- 森さん
過去に有責事故を2回以上起こした人など、所長や安全指導長が総合的に見てリスクが高い人を選定しています。指導対象者の優先順位をつけて安全指導することで、効率的かつ効果的な指導ができるようになりました。

- インタビュアー
どのようなきっかけで始まったのでしょうか?
- 狩野さん
今年の3月から本取り組みを主管支店全体で開始しました。それ以前は、自分の担当エリア内で、特に新人SDのドラレコを確認し、危険箇所を指導していました。実際に事故も減少傾向でしたが、ドラレコのチェックやその後の指導を自分ひとりで行うには限界がありました。効率の良い方法を模索していたところ、本社の安全部から「ハイリスク者を選定して、優先的に指導してはどうか」と助言をもらったことがきっかけです。
- インタビュアー
安全のために特に注力していることはなんですか?
- 狩野さん
。事故を起こしていなくても危ない運転はあるので、そこを指導することで、事故を起こす前の行動変容を促しています。
具体的には、所長に協力を依頼し、ハイリスク者のドラレコを1ヶ月で2回ほど抜き打ちチェックしてもらっています。添乗指導では、見られていることを意識した運転になりがちですが、ドラレコ指導ではを確認できるので、より効果的に指導できると考えています。
主管支店と営業所が一丸となって取り組む──確認ポイントを所長と共有し、安全指導を底上げ
- インタビュアー
ドラレコ指導で気をつけていることはなんですか?
- 森さん
。また、所長の採点結果を安全指導長がチェックすることで、確認ポイントに対する意識の“ズレ”を修正します。
- 狩野さん
例えば、一時停止できちんと止まれているかどうかを確認する際に、人によって「停止している」と判断する人もいれば、「停止していない」とする人もいます。ある所長がS判定としたドライバーの映像が、安全指導長の採点だとB判定になったこともありました。こうした意識のズレを数ヶ月間にわたってフィードバックし続けることで、何をどこまで確認する必要があるかを共有でき、所長の指導力も上がってきています。
- インタビュアー
フィードバックは所長だけに実施していますか?
- 森さん
。SDからは「自分ではできていると思っていたが、できていないところがあった。大事なポイントを意識できるようになった」という声があがりました。
〈まずはここを見る!ドラレコチェックポイント〉
① シートベルトを発車前に落ち着いて装着しているか?
- 狩野さん
「集配優先」のドライバーは、運転しながらの装着になることがほとんど。「安全第一」の意識があるドライバーは、一呼吸おくことができています。
② ながら運転をしていないか?
- 森さん
端末の操作はもちろんのこと、「汗をぬぐう」などの小さな動作も、視界を遮り事故につながる可能性が高まります。走行中は運転に集中できているかを確認します。
- インタビュアー
主管支店内で一丸となって取り組むために意識していることはありますか?
- 森さん
主管支店から押し付けの指導をするのではなく、営業所ごとの体制や忙しさといった個別の事情を配慮した上で、所長の協力を仰ぐことです。例えば、毎月の安全計画やその対策を所長に立ててもらった上で、自ら設定した目標が達成できるように、主管支店としてフォローしています。
今後の取り組み
- インタビュアー
最後に、今後取り組みたいことを教えてください!
- 森さん
今年の7月から、個人を対象としたハイリスク者の選定だけでなく、。今後、交通事故が多発している営業所に対して、個人と営業所を掛け合わせた安全指導を実施する予定です。安全指導長や所長と連携し、事故を未然に防ぐ取り組みを推進していきます。
- 狩野さん
。会議や研修などを活用し、所長の指導力の底上げを図っていきます。
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