【マネジメントの失敗に学ぶ】本質をつかみ、問題を改善するためには現場とのコミュニケーションが重要
2021.05.31
リーダーに自身の失敗談を語っていただきます。

今回お話を聞いたのは…
リテール事業本部富山主管支店長 元脇 晋也さん
1998年九州ヤマト運輸(2003年4月ヤマト運輸へ合併)入社。鹿児島主管支店内のセンター・主管支店での事務、エリア支店長を経て、2007年鹿児島主管支店人事総務課長、2012年九州支社マネージャー(人事総務担当)、2019年富山主管支店長、2021年4月より現職
表面的な指示では数値が一時的に良くなるだけ
エリア支店長から主管支店の人事総務課長になった30代前半のとき、業務を改善しなければと張り切るあまり足元の数字に気を取られ、現場の状況が見えていませんでした。
問題が起きても「どうなっているんですか」「改善してください」と表面的な指示をするばかりで、現場の状況をとらえられていなかったように思います。前まで同じ支店長として働いていたほかの支店長に「お前も変わっちまったな……」と言われて、目が覚めました。
目の前の数字ばかり追い求めその場限りの指示を繰り返しても、一時的に数値が良くなるだけで社員の納得感やスキル・経験値があがるわけではないので持続性がない。現在は短い言葉で単に指示を出すのではなく、まどろっこしくなっても、なぜそうしなければならないのか、言葉を重ねてしっかり説明することを心掛けています。
本当の意味で組織の力を高めていくためには、一人ひとりとしっかり対話して、中長期的な視点で社員を育て伸ばしていくことが大事だと思っています。
問題の本質を理解することが重要
その後、支社マネージャーも含めて10年ほど人事を担当し、多くのことを学びました。現場で指揮を執る支店長とは異なり、人事は労務面から現場のマネジメントを支援します。
日々の業務からは一歩引いた立場で現場の声を受けて共に問題解決を図る中で、一番大切なのは現場と真摯に向き合うことだと考えるようになりました。当時は、社会的にも働き方に注目が集まり、その改善が求められていました。
現場からの報告を受けてその実情や改善方法を確認するとともに、支社長や本社に報告することが主でしたが、それだけでは本質的な改善につながらない。自分自身で現場に行って、何が問題なのか、問題の本質をつかみ、解決策を一緒に考えていくことが必要だと実感しました。
悪い情報は自分から収集する
現在は主管支店長としてマネジメントを行っています。現場の声は、本当に必要な情報ほど簡単にはあがってこないので、自分から情報収集を行い、現場の状況を正しくとらえられるよう心掛けています。
特に意識しているのは、労働組合とのコミュニケーションにも気を配ること。会社の方針が変わるときなどは現場と上層部で齟齬が起きやすいので、変更の背景や目的などをあらかじめ労働組合の方々にも共有し、また会社にとって不都合な声も教えてもらうことで現場との相互理解を深めるようにしています。
また、社会の変化についても、自らがマネジメントする組織に置き換えるとどうなるかを常に意識しています。現場と真摯に向き合いながら、その先の変化にも思いを馳せ、お客さまや社員にとってのリスクやチャンスの芽を見つけ出して行動していくことが、社員がお客さまに向き合い、笑顔を生み出すための土台になるのだと思います。
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